直近のWESTグループ地域リーグラウンド第18節・清水戦、G大阪はAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)を制したチームの勢いと地力を見せつけた。
「優勝したあとの次の試合はどうしてもフワッとして難しいが、清水戦はモチベーションを上げて、1つでも上の順位で終わろうと思っていた」と話した初瀬 亮のアシストもあって2-1で逆転勝ちを飾った。
強度の高さと縦への鋭い攻撃が注目されがちな今季のG大阪だが、より戦う姿勢が強調されているのもイェンス ヴィッシング監督の下で積み上げられている成果の1つである。
「プレーオフラウンドはチームとしてもちろん勝ちにいくが、来季に向けてどれだけ監督へアピールできるかの場でもある」とキャプテンの中谷 進之介は2試合が持つ意味を語る。
そんなプレーオフラウンドに向けてモチベーションを特に高めているのは、清水戦でも存在感を見せた若手である。
5月27日に行われた公開練習では宇佐美 貴史や食野 亮太郎、安部 柊斗らが不在。前線で期待がかかるのは名和田 我空だ。J1百年構想リーグで8試合ぶりの出場となった清水戦では、途中出場で南野 遥海の決勝ゴールを演出。ACL2決勝のアル・ナスル(サウジアラビア)戦でメンバー外となった悔しさを、エネルギーに変えている。「もちろん悔しかったし、次出た試合でやるしかないと思っていた」と振り返った名和田 我空だが、東京V戦は先発の可能性がある。「僕にとっては大事な場になるし、自分のプレーを見せるチャンス」とJリーグ初ゴールに向けて闘志を高めている。
また東京V戦では、名和田 我空と同じく10代の山本 天翔にも注目だ。アカデミー育ちのルーキーは、FIFAワールドカップ2026を戦う日本代表のトレーニングパートナーを務めるU-19日本代表メンバーに選出された。飛躍的な成長を見せている山本 天翔にとっても、プレーオフラウンド第1戦はその力を示す場になるだろう。
一方の東京Vにとっても、単に順位を決定する試合でないのは言うまでもない。直近のEASTグループ第18節では、ホームで横浜FMに0-6で敗れた。「サポーターには申し訳ない試合を見せたと思う。ブーイングも当然」と城福 浩監督は振り返ったが、大敗からのリバウンドメンタリティーが問われるG大阪戦になる。東京Vらしいハードワークとまとまりある戦いを見せるべくパナスタに乗り込んでくるはずだ。とりわけ注目されるのが、2024年まで所属していた古巣との戦いになる福田 湧矢のパフォーマンス。いまもG大阪のサポーターから愛される福田 湧矢は、盛大な拍手で迎えられるはずだが、ピッチに立てば東京Vの勝利のためにすべてを出し尽くすだろう。
G大阪の若い力か、東京Vの意地か――。十分過ぎるモチベーションを持つ両者によるキックオフは5月30日の16時となる。
[ 文:下薗 昌記 ]
