勝点1差の18位と19位。17年ぶりにJ1へ復帰したホームチームにとっては復帰後初の連勝が懸かり、クラブ史上初めてJ1リーグ戦を戦うアウェイチームにとっては連敗を『7』で止めること、そして9試合ぶりの勝利を目指す試合となる。そして、勝利を収めたチームが降格圏を脱出する可能性がある試合でもある。
千葉は20位で迎えた前節、勝点で並んでいた当時19位の福岡と対戦。前々節・C大阪戦は2-0で迎えた後半アディショナルタイムに2失点を喫して勝利を逃し、前節は精神的にも苦しい状況で臨むこととなったが、攻守にアグレッシブな自分たちの戦いを貫き、残留争いのライバルを3-0で下した。
ただ、7試合ぶりとなる勝利を挙げたとはいえ、チームに慢心はない。福岡戦後には、勝利できない苦しい時期に支え続けてくれたサポーターへの感謝の思いがあふれた小林 慶行監督が涙する場面もあったが、選手たちは浮かれる様子もなく「次が大事」と口をそろえ、今週の練習でも締まった雰囲気で強度の高いトレーニングが行われていた。そもそも「どちらに転ぶか分からない試合ばかり」(小林 慶行監督)だった中、終盤の失点などで「今までだいぶ落としてきている」(鈴木 大輔)のだから、1勝くらいで満足できるはずもないのだ。
福岡戦後には、チームの勝利を喜びながらも自身に矢印を向けて課題を口にする選手が少なくなかったが、その1人が矢村 健である。
攻撃ではボールを受ける動きや相手の背後を取る動き、守備では二度追いどころか三度追い、四度追いと労をいとわずチームに貢献するストライカーは、直近の数試合で自身がチャンスを決め切れなかったことに責任を感じていた。福岡戦でも貢献度は変わらず、さらに2トップを組むエリソンとの関係性も向上しているが、ゴールを決められなかったことを悔やんだ。
「サポーターもそうですし、監督もスタッフも苦しい時間を過ごしていたので、勝って本当に良かったと思います。でも、やっぱり悔しいですよ。3点取れたということは、自分にも決めるチャンスがあったということだし、ほかの選手が決めると劣等感のようなものが湧くのがFWなので」
その劣等感は次への原動力となるだろう。

悔しさを募らせる矢村健。今節はゴールを奪えるか
一方の水戸は森 直樹監督体制になって以降、10月28日のJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド4回戦・C大阪戦、10月31日の明治安田J1第13節・広島戦と連戦を経て、今節は初めて1週間の準備期間を得た状態で迎える。
2025シーズンは千葉を上回ってJ2優勝を果たしており、J1百年構想リーグではいずれもPK戦勝利ながら千葉相手に2勝している。水戸にとっては、アウェイといえども勝ちたい試合だ。
GK西川 幸之介はリーグ戦の直近4試合ではサブに回っていたが、守備面はもちろん、ビルドアップの面でも森 直樹監督のサッカーを熟知している。今節でスタメンに復帰する可能性は高く、最後方から森 直樹監督のサッカーを体現する存在となるだろう。

GK西川幸之介は森直樹監督のサッカーを熟知している(写真は2026/27 ルヴァンカップ4回戦・C大阪戦)
今節は11月8日の17時と、同日に行われる試合の中で最も遅いキックオフになるが、それは12時30分から同じフクダ電子アリーナでWEリーグの千葉レディースの試合が行われるため。チケット1枚で2試合観戦できるJリーグとWEリーグのダブルヘッダーとなる特別な1日で、意地とプライドがぶつかり合う激しい試合が見られそうだ。
[ 文:菊地 正典 ]

