栃木は前節、アウェイで水戸とのダービーを戦い、55分の矢野 貴章の今季初ゴールを守り切って勝利した。最後の時間帯は水戸の猛攻をGK川田 修平を中心とする全員守備でしのぎ切り、開幕戦以来となるクリーンシートを達成。2試合連続で終盤に失点していた悪しき流れを食い止め、チームとして大きく前進した。
矢野が「『ここは絶対に守らないといけない、危険だ』と皆が感じられているということ。そういう危機意識がプレーに現れてきている」と振り返るとおり、チームとして守備に粘り強さが出てきている。
一方でチームとしては追加点を奪いにいきながらも、なかなか攻撃の時間を作り出せない歯がゆい展開でもあった。時崎 悠監督は「先制をしてもう1点を奪いにいく。その考えは選手もベンチも共有できているので、それができたときにもう1つ自信をつかめるタイミングが来ると思います」と話し、今後のチームの伸びシロに期待を寄せる。
課題を自覚しながらも勝利をつかめている良い状態で迎える3連戦の最終戦。栃木は3連戦で“勝点9獲得”を目標に掲げているが、連勝を『3』に伸ばせるか。
一方、アウェイに乗り込む金沢は開幕から粘り強く僅差ゲームを展開しており、直近3試合は負けなし。前節の熊本戦は相手に二度の先行を許しながらも二度追いつき、最後は逆転まで持っていけそうな展開に持ち込んだ「勝てた試合」(豊田 陽平)だった。
チームは前進を続けており、今季、故郷のクラブである金沢に加入した豊田にも前節で待望の初ゴールが生まれるなど明るい材料は少なくない。豊田は昨季の夏から栃木に所属し、残留に貢献した。一方、今季栃木に加入した瀬沼 優司は昨季金沢に所属し、明治安田J2第41節・山形戦では劇的な2ゴールを決めて、チームの残留に大きく貢献した。瀬沼は「古巣戦でいつも思うのは絶対に負けたくないということ」と気持ちを高ぶらせている。
ハードワークをベースにし、好調を維持するチーム同士の激しい戦いが予想される。
[ 文:鈴木 康浩 ]

