山形のここまでの勝利は、明治安田J2第2節・熊本戦で挙げた1勝のみ。勝点6と上位陣との差は開き、勝点11の秋田、岩手からも引き離されている。内容は試合ごとに改善されているが、勝点に結びつけるところで苦心しているのが現状だ。前節・岡山戦は担当審判員による明らかな競技規則の適用ミスが認められたことで異例の再試合が決定しているが、序盤で10人になったあとも互角に攻め続けながら、0-0の後半アディショナルタイムに失点を喫するなど、“勝ち切る”“守り切る”といった成功体験が得られていない。岡山戦でGK後藤 雅明が受けた退場処分は取り消され、後藤は今節の出場が可能となった。何度も逃してきた浮上のきっかけを、このダービーマッチでつかめるか。
秋田は前節・岩手戦で今季3勝目を挙げ、10位に浮上した。直近5試合で新潟、徳島、甲府と降格組や昨季の上位に対して無失点。また、開幕からの8試合中6試合を前半0-0で折り返すなど、守備の堅さを前面に出して自分たちのゲームプランに引き込む戦い方を実践している。一方で前半の得点もなかったが、前節は齋藤 恵太、中村 亮太のゴールで前半に2得点を記録。後半開始直後には青木 翔大も加入後初ゴール。3人のFWに今季初ゴールが生まれる理想の試合運びで、今後持続的に勝点を獲得できる態勢を構築している。
山形はボールを保持しながらのビルドアップ、秋田はロングボールとセットプレーを特長としているが、ともにハードワークなしには成り立たないスタイルだ。桜開花前のNDソフトスタジアム山形は当日、夏日寸前の最高気温が予想されている。タフさが試される90分になりそうだ。
[ 文:佐藤 円 ]
