今季の徳島は12試合目で初勝利を挙げる苦しい序盤戦となったが、そのあとにシステム変更も加えながら、柿谷 曜一朗と森 海渡の2トップを軸に、一時は中位に浮上しかけた。しかし、現在は再び苦しい展開が続いて残留争いに吸収されている。
対照的に、甲府は4連勝を挙げるなどスタートダッシュに成功し、その後も好調を維持しながら、現在は5位でJ1昇格プレーオフ圏内に名を連ねている。特に攻撃面が目立ち、ピーター ウタカが得点ランキング4位タイの11ゴールとチームをけん引している。また、3得点以上で勝利した試合が6試合という事実からも、チームの好調が伝わってくる。
両者、キープレーヤーを何名か紹介しよう。
徳島は、やはり柿谷。攻撃で目立つ柿谷だが、守備でも危ない場面に顔を出せる危機察知能力は特筆すべきだ。そして、その能力は攻撃でも生かされ、チャンスに必ず顔を出して相手の逆を突くプレーで起点になり、自ら得点を決め、自らチャンスメークにも関わることができる。もう1人が、長期の負傷離脱から復帰したエウシーニョ。前節・東京V戦(0△0)は30分ほどの出場だったが、限られた時間でも質の違いを発揮して攻撃を何段階も活性化させた。
甲府は、やはりピーター ウタカ。2018年には徳島に在籍しており、今節は古巣戦となる。柿谷同様に、相手の逆を突くプレーが巧み。そして、39歳の年齢を感じさせない一瞬のスピードと、独特のテンポで相手守備者を軽々と突破する。そして、その攻撃を活性化させているのがチーム最多のアシスト数を誇り、トップ下を主戦場とする10番の長谷川 元希だ。
残留争いと昇格争い。状況は違えど、両者とも勝利必須の一戦に臨む。
[ 文:柏原 敏 ]


