藤枝は開幕戦での敗戦を最後に負けがない。90+4分に追いついた前節・大分戦に象徴されるように、今季は終了間際の得点で勝利や引き分けをつかむという土壇場での粘りが光っている。そこにはプロ1年目、2年目の若い力が一役買っており、その勢いを加速させて上位に食らいついていくために、今節は長崎に初黒星をつけたい。
ただ、個の力という面ではやはり長崎に優位がある。「今までの相手と違って、1対1で対応しても勝てないシーンとか、当たっても倒れない相手がいる。だからこそ、個人じゃなくてグループで奪いにいくというところが大事になると思います」とボランチの杉田 真彦は言う。
藤枝としては、そうして長崎の個の力を押さえれば、自分たちがボールを保持する時間が増え、得点にもつなげられると考えている。ただ、その過程でミスが出て長崎のカウンターを食らえば、「ワンチャンスを決めてくる力があるので、不用意な取られ方をしないとか、リスク管理という部分が大事になる」(杉田 真彦)と、一瞬もスキを見せることはできない。
対する長崎は2連勝中。前節・秋田戦はマテウス ジェズスのハットトリックもあり、5-1と快勝を収めた。マルコス ギリェルメも今季初ゴールを決めるなど、前線に入るブラジル国籍選手たちの脅威はさらに増している。試合後に下平 隆宏監督は「いまはみんなが活躍できるような流れになっているので、選手たちも非常に乗ってきている感じはあります」と手ごたえを口にした。
勢いに乗る両チームだが、パワーや火力で勝るのはやはり長崎だろう。そこを藤枝がホームアドバンテージを力に変えて覆すことができるかという点が大きな見どころとなる。
[ 文:前島 芳雄 ]


