「何もやらせてもらえなかった」 豊川 雄太は、そう前回対戦を振り返った。
スコアは1点差ながら、球際や切り替えの部分で下回り、いわきに主導権を握られ続けた。最終盤にオウンゴールで1点を返したものの、完敗と言える一戦だった。
だからこそ、大宮としてはリベンジの思いがある。
今節に向けては主将のガブリエウが出場停止から復帰し、さらに前節・大分戦では加入後初先発となったイヨハ 理 ヘンリー、津久井 匠海が及第点の出来。戦力面は充実している。2試合連続で無失点と守備に手ごたえはある一方で、相手の対策を上回り切れずに無得点が続く。この状況を打破したい。そうしてひさびさの勝利をつかむ相手が、「一番強かったと思う」(市原 吏音)いわきであれば“尚良し”だろう。
「前半戦で一番良くなかったゲームだったし、すごく悔しい思いをした。その気持ちをどれだけぶつけられるか」(下口 稚葉) 大宮としては気持ちが入る。
一方のいわきは前節、鳥栖に0-1と敗戦を喫した。アウェイゲームが続く中で、大宮にシーズンダブルを食らわせることができるか。その鳥栖戦で負傷した主将の遠藤 凌が右ひざ前十字靱帯損傷、右ひざ外側半月板損傷により全治6カ月程度を要する見込みというのは残念だが、全体の力で勝点3をつかみ取りたい。
同じようなシステムを採用し、ともに強度がストロングポイントでアイデンティティーとしている。「真っ向勝負」。杉本 健勇がそう展望したように、現在の天候と同じく、熱くほとばしる局面のバトルが見られるだろう。
[ 文:田中 直希 ]

