ただ、藤枝にとって、大分は戦いにくい相手だ。大分には「堅く守ってからのカウンターがすごく速いし、攻撃したあとの帰陣も速い」(須藤 大輔監督)という特長があり、藤枝にはビルドアップでのミスに起因する失点が多いという課題がある。もちろん藤枝としては戦い方を変えることはないが、パスをつないでいく中でミスが増えてしまうと大分の術中にハマるリスクがある。
カウンターに対するリスク管理を施しつつ、分厚い守りを崩して点を取るというのは簡単なことではない。だが、それを成し遂げてこそ藤枝らしいサッカーであり、今節はその真価を示す場だ。
対する大分は直近11試合勝ちなし。最後に勝利した明治安田J2第18節・甲府戦を終えた時点で10位だったところから徐々に順位を落とし、第26節・甲府戦後に指揮官が片野坂 知宏監督から竹中 穣監督に交代。新体制での初戦となった前々節はいわきに0-4で大敗したが、前節・磐田戦では粘り強い守備を見せ、スコアレスドローで監督交代後初の勝点を得た。今節は新体制の3試合目で、初得点と初勝利を目指す戦いとなる。
竹中 穣監督は磐田戦後に「守備の意識、ゴールにカギをかける全員の意識は非常にポジティブに考えている。ただ、攻撃のところには課題が見えた」と振り返っており、2週間のインターバルで得点力をどれだけ高められたかが注目される。
どちらにとっても今後の命運を左右する一戦。堅実さや安定感と、勇気や思い切りの良さをどれだけ高次元で両立させられるかが、互いに問われる戦いになるだろう。
[ 文:前島 芳雄 ]


