3位の千葉が2位の長崎をホーム・フクダ電子アリーナに迎える大一番は、そんな戦いになるだろう。
「いつもと同じです。それはいつもと同じです」 小林 慶行監督が二度同じ答えを繰り返して質問を一蹴したのは、自身が「J2の中でもモンスターのようなチーム」と評した相手との対戦、また今季の行方を左右するようなシーズン終盤の上位対決に向けて、戦術や試合に向かう上での意識がどれくらい変わるのかを問われたときだった。
「準備はいつもマックスを出すと思っていますし、相手を分析した上で自分たちがどうやって戦っていくかということも当然ありますけど、『まずホームだよ』ということも『自分たちがやってきたことってなんなの』ということもあります。そう考えると、いつもどおりです」(小林 慶行監督) 大一番であることは指揮官ももちろん分かっている。選手たちもそうだろう。メディアを含めた周囲が作り出す雰囲気から、イヤでもそう感じるのかもしれない。
だが、大一番だからこそ、千葉が勝つために必要なことは、自分たちがここまでやってきたことをホームで出し尽くすことだ。すべてはこういう試合に勝ち、J1昇格という目標を達成するために進んできた道なのだから。
それは長崎も同じだろう。圧倒的な個の力でリーグ最多得点を挙げているチームはいま、ここ2試合で計1得点かつ、連続ドローという結果に甘んじている。1試合あたりの平均失点数は、前体制が1.68だったのに対し、高木 琢也監督就任以降の試合は0.67と大幅に減少。その守備の堅さをベースに、持ち前の攻撃力を発揮できるかどうかが勝負のカギを握る。
おそらく“自分たち”を出すのは両チームを支えるサポーターも同じだろう。最高の雰囲気で、極上の熱量がこもった試合がフクアリで展開されるに違いない。
[ 文:菊地 正典 ]
