水戸は上位対決となった第33節・千葉戦において、ラストプレーでゴールを割られて2位転落となる敗戦を喫したが、そのショックを引きずることなく、続く前々節・札幌戦で1-0の勝利を挙げて首位の座を奪還。さらに前節・甲府戦も1-0で勝ち切り、2位との勝点差を『4』に広げて今節を迎えた。今節の結果次第ではJ1昇格とJ2優勝が決まる可能性がある。ただ、「いまはただ大宮を倒すことしか考えていない」と板倉 健太が言うように、選手たちは目の前の試合に勝つことだけに集中している。前回のホームゲームである千葉戦では悔しい思いをしただけに、今節は勝利を収めて、目標達成に向けてさらに前進したいところ。一戦必勝で挑む。
大宮は宮沢 悠生監督就任後の5試合で4勝1分と負けておらず、攻撃的な姿勢を強めて勢いを取り戻している。中盤ダイヤモンド型の攻撃的な布陣の強みを生かしながら、強烈なサイドアタックから多くのチャンスを作り出している。常にクロスに対して4~5人がゴール前に飛び込み、ゴールに襲いかかることも特徴の1つ。水戸の堅守をこじ開けるために、今節もゴールへの意識をより強めてくることが予想される。
今季、水戸にとって津久井 匠海の大宮への完全移籍は大きなターニングポイントとなった。それまで高い攻撃力を発揮してチームをけん引していた津久井 匠海がチームを去ることとなり、戦力の低下が予想されたが、「津久井がいなくなって弱くなったと言われたくない」(板倉 健太)と選手個々がさらに奮起。チームはさらなる勢いを手にすることができた。
また、津久井 匠海の移籍後にプレータイムを伸ばした齋藤 俊輔が急成長。いまでは得点源として圧倒的な存在感を示し、チームを引っ張っている。水戸の若きエースと、古巣相手に燃える津久井 匠海のプレーが勝負のカギを握ることだろう。さらに、齋藤 俊輔と市原 吏音のU-20日本代表対決にも注目が集まる。
チームとしても、個人としても、勝たないといけない理由が詰まった一戦。一瞬たりとも目が離せない攻防が繰り広げられるはずだ。
[ 文:佐藤 拓也 ]