奈良は昨季、前年までの苦しい戦績から一転、ホームでの高い勝率を保ちながら最終節までJ2昇格プレーオフ圏内を争ったが、惜しくも手が届かずJ3を9位で終えた。
今季はスローガンに『深化する、奈良。』と掲げた。昨季届かなかったJ2昇格を2026/27シーズンで実現するため、奈良らしさをより深め、さらに成長していくシーズンとする。チームの顔ぶれも大きく変わり、即戦力だけでなく、育成型クラブらしく若手選手を多く獲得した。監督業に初挑戦となる大黒 将志新監督が目標とするのは「優勝」だ。開幕まで紅白戦などの公開もなかった“大黒奈良”が、いよいよこの試合でベールを脱ぐ。
一方の徳島は、昨季ヘッドコーチとしてチームを支えたゲルト エンゲルス氏が新監督に就任し、この試合が初陣となる。
昨季は自動昇格圏には勝点が5ポイント足りず、J2を4位でフィニッシュ。J1昇格プレーオフに臨んで決勝まで勝ち進んだが、決勝で3位・千葉に0-1で敗れた。つかみかけた5シーズンぶりのJ1復帰を果たせなかった悔しさは、簡単に語れるものではないだろう。次こそJ1昇格をつかむため、今季は昨季の良さをベースに、タイトルを目指す中でその質を高めていく。
両者がリーグ戦で対戦するのはこれが初めて。奈良には、プロとしてのキャリアを徳島でスタートさせた鈴木 大誠、奥田 雄大、森田 凜が在籍している。特別シーズンだからこそできる古巣戦に絡めるかにも注目だ。
来季の昇格と今季の優勝を目指す両者の初陣は、J3奈良が格上を食うか、それともJ2徳島がカテゴリーの違いを見せつけるか。目標に向かう歩みをここから踏み出す。
[ 文:前田 カオリ ]


