その理由の1つは、ともに自分たちが志向する独自のスタイルを地域リーグラウンドから貫いて戦ってきたことにある。特に前線からの厳しいプレスや、テンポよくパスをつないで組み立てていく攻撃といった面では共通項があり、自分たちでアクションを起こしながら主導権を握っていくという姿勢も同じ。それを今季の最終戦でぶつけ合い、どちらが優位に立てるかという点は、次の2026/27シーズンに向けても重要な試金石となる。
特に藤枝はホーム5連敗中(うち4試合はPK負け)という状況で迎えるホームでの最終戦。今度こそサポーターと勝利を喜び合うために、結果を求めたい一戦だ。ただ、この試合は永野 修都がU-21日本代表に選出されて不在。また、森 侑里はプレーオフラウンド第1戦・相模原戦で負傷交代を強いられており、ディフェンスラインでさまざまな組み替えが必要な可能性がある。その中で、愛媛の変化に富んだ攻撃を止められるかという部分が見どころとなる。
対する愛媛はプレーオフラウンド第1戦で大木 武監督の古巣・熊本と対戦。内容面では圧倒したものの、PKによる先制のチャンスを逃すなど得点力を欠き、0-1で敗れた。杉山 耕二はこの藤枝戦に向けて「J2のチームと対戦できるので、しっかりと自分たちの力、自分たちのサッカーを表現した中で勝って終われたらと思います」と語る。
また、藤枝の行友 祐翔と愛媛の行友 翔哉は2歳違いの兄弟で、2人が同時に出場すれば、ポジション的にもマッチアップする可能性が高い。弟の祐翔は負傷から復帰したばかりだが、「兄弟対決のチャンスは少ないのですごく楽しみですし、なんとかメンバーに入りたいです」と意気込む。それが実現すれば、もう1つの大きな見どころとなるだろう。
[ 文:前島 芳雄 ]


