4月19日に行われた前節・福岡戦を1-2で落としてから、鹿島は大きく変化している。リーグ戦では、直後のJ1第9節・新潟戦から5連勝を記録。リーグ前節・FC東京戦は1-1の引き分けに終わったが、この6試合で11得点1失点と安定感が出てきた。今節を終えると中2日でリーグ次節、アウェイ・鳥栖戦が控えているため、リーグ戦とは違う選手たちが主に起用されると思われるが、チームに生まれている勢いをルヴァンカップでも出していきたい。
ただ、それは柏も同じだろう。ネルシーニョ監督から井原 正巳監督に交代して迎えたリーグ前節は、首位・神戸との一戦。そこで相手をシュート3本に封じる気持ちのこもった戦いを見せた。結果は1-1の引き分けだったが、チーム全体で手ごたえを得て今節に向かうことになる。就任したばかりの井原監督も「アグレッシブに戦うことは出た選手たちが表現してくれたと思っています」、「首位の神戸さんを相手にあれだけのチャンスを作れたことはポジティブに捉えています」と、神戸戦で見せた選手たちのパフォーマンスを評価していた。
グループステージはあと2試合しか残されておらず、鹿島がDグループ4位、柏が同3位ということを踏まえると、どちらも勝点3が必要だ。先発が予想される鹿島の佐野 海舟は「なんとしても勝利が必要ですし、メンバーが替わっていく中で、しっかりうまく連係をとって、自分たちのやっていることを存分に発揮して、勝利をつかみ取りたいです」と意気込む。
佐野にしてみれば、ケガで戦列を離れている間にチームは勝ち出し、波に乗ってしまった。ケガから戻ってみればスタメンのポジションはなく、複雑な心境でもあるだろう。ただ、「みんなスタメンで出たいと思う。自分の色というのをしっかり出していければ、チームとしても競争が高まりますし、より良いチームになっていくと思っています」と、まずは自分の特長を試合の中で表現することを意識する。
佐野と同じように、藤井 智也も先発を外れてからチームは勝ち出し、その間に少しケガで戦列を離れていた。「ここが勝負。もちろん良いプレーをしないといけないんですけど、いかに平常心で普通のプレーを出せるか」と口にしている。1週間で公式戦3試合を戦わなければならないため、おそらく両チームとも、起用されるのは彼らのようにスタメンの座を虎視眈々と狙う選手たちだろう。
チームの勝利のためにプレーするのはもちろん、自分の特長を出して勝利に貢献したい。鹿島は連勝が止まったタイミングであり、柏は仕切り直しの一戦で勝点を得た直後だ。鹿島は再び一歩を踏み出すために、柏はさらに大きな一歩とするために。そしてグループステージを勝ち抜くために、勝点を取りにいく一戦である。
[ 文:田中 滋 ]

