今季の明治安田J1ではすでに2試合を戦い終えており、結果はともにホームチームが勝利している。
5月14日に行われたJ1第13節は、『Jリーグ30周年記念スペシャルマッチ』として国立競技場で行われた。29分にセットプレーから先制点を挙げた鹿島は、堅い守備で名古屋の攻撃を抑え込み、84分に途中出場の知念 慶がダメ押しゴールを奪取。2-0で完勝を収めた。
逆の結果となったのが、8月13日に行われたJ1第23節。名古屋のホーム・豊田スタジアムには40,000人弱のサポーターが集まり、真夏の上位決戦を後押しした。
序盤から激しい攻防が繰り広げられる中で迎えた37分。名古屋は藤井 陽也のサイドチェンジをきっかけに左サイドを崩すと、キャスパー ユンカーの折り返しを野上 結貴が右足で押し込み、先制点を奪った。
その後は両チームともにチャンスは作るが決め切れず、スコアは動かないまま名古屋が1-0で勝利し、国立のリベンジを果たした。
ただ今回、名古屋にとって気がかりなのは、前回対戦後の公式戦4試合で1分3敗とチーム状況が芳しくないこと。1カ月以上複数得点が取れていないことも、勝ちに結びつけられていない要因である。
その意味では、名古屋が最もやらなければならないのは、先制点を取ることなのかもしれない。もともと堅い守備には定評がある。先制点を奪い、前に出た相手の裏のスペースを使ったカウンターで追加点を取る流れが理想だ。鹿島の圧力に対し、ゴールが生まれるまで集中力を切らさずに耐えながら戦いたい。
そして、攻撃面でのポイントはキャスパー ユンカーだ。今季はここまで公式戦で12得点を挙げているが、リーグ中断期間が明けたJ1第22節以降は公式戦での得点がない。この大会のタイトルを奪い返すためにも、リーグ終盤戦でチームを波に乗せるためにも、ゴールという結果が欲しい。
一方、鹿島は名古屋との前回対戦後にリーグ戦で2連勝し、リーグ前節・湘南戦は後半アディショナルタイムにアルトゥール カイキがゴールを決めてなんとか同点に持ち込んだ。3戦負けなしと好調を維持している。
その鹿島の強みは、控え選手も含めて破壊力のある攻撃陣がそろっていること。つまり後半に選手が交代してもその強さは変わらず、どの時間でも得点が期待できる。今季はアウェイゴールルールがなくなったが、第1戦でゴールを重ねておけば、ホームで戦える第2戦に向け、相手に大きなプレッシャーを与えることにつながるだろう。
最後に、両チームに言えるのは体調面の重要さである。今年の愛知県の残暑は例年以上に厳しい。コンディションをどれだけ保てるのか。それも勝負を分けるポイントになるかもしれない。
[ 文:斎藤 孝一 ]
