ホーム&アウェイで行われる準々決勝の“前哨戦”とも言えるリーグ戦での対戦は、アウェイの地に乗り込んできた福岡の完勝に終わった。キックオフ直後から猛攻をかけると、2分にあっさりと先制。中央を使いながらサイドに揺さぶった攻撃でFC東京の守備を完全に切り崩し、最後は前 寛之のクロスに佐藤 凌我が飛び込んだ。さらに11分にはスローインから簡単に追加点。小田 逸稀が投げたボールで紺野 和也が裏を取り、山岸 祐也が豪快に蹴り込んだ。
2点をリードしてからも完全に福岡がペースを握り、後半に入ってからはカウンターで3点目のチャンスを作り出す。仕留めることはできず終盤に1失点を喫したが、ゲーム内容では圧倒し、良い形でルヴァンカップに流れと勢いをつなげた。
福岡は中2日でまたしてもアウェイゲームとなるため、コンディション調整や選手のやり繰りに難しさはあるだろうが、勝ったアドバンテージがあることは確か。アウェイ2連勝と最高の結果を手にして帰れば、自然と今後の戦いにはずみがつく。気持ちをリセットしつつ、良いイメージを残したまま準々決勝の第1戦に臨みたい。
対して、ホームで完敗を喫したFC東京は切り替えが必須だ。ホームでのリーグ戦に勝って、ルヴァンカップに勢いをもたらすもくろみは呆気なく崩れ、ゲーム内容にも大きな課題を残すことになってしまった。短い時間の中でやるべきことは多い状態と言っていいだろう。
そのリーグ戦で途中からピッチに立ち、熊田 直紀のJ1初ゴールをアシストした原川 力は「戦い方の根本は変わらないけど、カップ戦はレギュレーションが違うからこそ、試合の入り方はもう少し慎重に。多少の意識は変えていいと思う」と強調した。
2021シーズンに福岡がJ1に復帰して以降、FC東京は福岡から公式戦で1勝も挙げられていないが、ここで負のジンクスにピリオドを打ちたいところ。タイトル獲得のためにもこの一戦は正念場となる。
ピーター クラモフスキー監督就任直後は守備の安定が目立ち結果も出ていたが、現在はリーグ戦3試合勝ちなしで複数失点も続いている。この一戦は中2日での連戦であり、年代別代表に複数人を送り出す中で迎える。その中でチャンスを得た選手たちが自分の特徴を発揮し、流れを変える活躍ができるかどうかも1つのポイントになりそうだ。
大会は違うが、たった4日間で同じ相手にホームで連敗は許されない。リーグ戦後に浴びせられたブーイングに報いるために、そしてルヴァンカップの戦いで優位に立つために、FC東京にとっては必勝戦となる。
[ 文:須賀 大輔 ]
