このカードは9月3日のリーグ前節から続く同一カード3連戦となる。味の素スタジアムで行われたリーグ前節は福岡が2-1でモノにした。その結果を受けて、6日のルヴァンカップではFC東京のピーター クラモフスキー監督が今季採用し続けていた[4-2-1-3]ではなく、[5-3-2]へシステム変更する勝負を仕掛けて、見事に勝利をつかんだ。では、今回で両指揮官がどんな策を打ってくるのか。3連戦だからこその“仕掛け”の有無が非常に興味深い一戦となる。
福岡の長谷部 茂利監督は第2戦へ向けたミーティングで選手たちに、「自分たちが一生懸命やった中で第1戦目は負けた。しかし“前半戦”が終わっただけ。“後半戦”で十分に巻き返せる。自分たちがトライし続けていることをしっかり出して、最善を尽くす。またホームでできるのでそれを追い風にしよう」と話したという。
確かに勝負が懸かった第2戦をホームで戦えることは大きな力となる。とはいえ、90分で勝ち抜きを決めるためには最低でも2得点を奪わなければならず、攻撃にかなりのパワーをかける必要がある。しかし、状況的にはそれも簡単ではなさそうだ。
第1戦で負傷退場した佐藤 凌我が検査の結果、左ひざ前十字じん帯損傷と左ひざ外側半月板損傷で全治8カ月の重傷であることが判明。佐藤はリーグ前節で先制ゴールを挙げて勢いもあっただけに、離脱は非常に痛い。加えて、リーグ戦で8ゴール、チームトップスコアラーの山岸 祐也も昨季の明治安田J1第11節・FC東京戦で2ゴールした相性の良さを感じる得点を前節で挙げたが、そこで臀部を痛めて途中交代。リーグ4得点のルキアンも前々節・京都戦で負傷し、その後のゲームには出ていない状況で、ともに今回の出場が微妙な状況にある。
山岸とルキアンも欠場となればかなり苦しい状況になるが、だからこそ、福岡の大きな強みである一体感が頼りになる。『大ケガを負った佐藤のために』という思いを選手全員、またスタジアムに詰めかけるサポーターが持っているはずで、それもチームとしての結束力アップに作用するだろう。選手の個性を生かすことに長ける長谷部監督の采配も、そういうメンタルベースがあることでより効果的なものになるに違いない。
FC東京はアウェイゲームであることに加えて、先勝していることで慎重が過ぎると、苦しい展開になる可能性も出てくる。福岡がJ1に復帰した2021年以降は、福岡に3分5敗と苦しめられていたが、6日の第1戦でようやく勝利を挙げることに成功した。それによる精神的解放を積極的な攻守に昇華できれば、ベスト4進出に近づくのではないか。
[ 文:島田 徹 ]


