井原 正巳監督体制2年目の柏は、昨季から採用している[4-4-2]のゾーンディフェンスが特徴。前線からジワジワと攻撃の選択肢を減らし、蹴らせたところで中盤の選手がセカンドボールを回収する。そこからスピードに長けた攻撃陣が鋭いカウンターを発動する場面が印象的だ。
リーグ序盤戦は前述の守備の形がハマる展開が目立ったが、直近の試合では思うように相手のビルドアップを規制できず、リーグ6戦連続で失点している。一方、序盤戦でなかなか数字を残せなかった攻撃面では、3戦連続で複数得点を挙げるなど上向き。直近2戦では後半アディショナルタイムに決勝点を挙げるなど、勝負強さを発揮した。松本 健太は「内容に改善の余地はあるけど、最後の最後でなんとか勝ち切るというのは、自分たちに自力がついてきたと捉えていいと思う。『ちゃんと最後までパワーを出せれば、点を取れるんだ』という自信になる」と語る。リーグ戦でつかんだ勢いを、この一戦にもつなげたい。
先週末の明治安田J1第15節・札幌戦から中2日、さらに今週末のJ1第16節・川崎F戦まで中2日しかないことを考えると、リーグ戦のベンチメンバーやメンバー外の選手たちが多く起用されると見込まれる。ただ、柏の攻撃陣は粒揃いだ。チームトップの5得点を挙げている木下 康介、ドリブルでの仕掛けやポジショニングの良さが光る島村 拓弥に加え、札幌戦は途中出場した鵜木 郁哉が決勝点をアシストした。チームを高みへと引き上げる、彼らの活躍に期待したい。
対する長谷部 茂利監督体制5年目の福岡は、昨季のルヴァンカップで初優勝を達成。意気揚々と連覇を狙う、守備に特徴のあるチームだ。DF陣には対人に定評のある選手たちが揃い、押し込まれても5バックの壁を築いて簡単に得点を許さない。また、攻撃陣には素早いドリブラーや空中戦に長けるストライカーなど明確な武器を持った選手が名を連ね、ロングカウンターを大きな武器として備えている。
福岡の注目プレーヤーと言えば、今季新加入のイラン代表FWシャハブ ザヘディ。J1では鮮やかなヘディングやロングシュート、軽い身のこなしを生かしてのゴールなど、決定力の高さを遺憾なく見せつけている。先週末のJ1第15節・C大阪戦では先発出場を果たしたが、レッドカードを提示されており、今週末の第16節・新潟戦は出場停止。となれば、この試合に出場する可能性も十分あると言える。彼の強烈な個の力は大きな注目点だ。
昨季のルヴァンカップグループステージでも両チームは対戦しており、そのときは福岡が1勝1分で勝ち越している。今回勝利を挙げるのは柏か、それとも福岡か。プレーオフラウンド進出を懸けた一戦は、5月22日(水)、19:00キックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
