琉球は大会初参戦となった昨季のルヴァンカップで番狂わせを演じた。昨季もJ3に所属していた中、1stラウンド1回戦でJ2の藤枝を2-1で破り、2回戦でもJ1のG大阪を2-1で撃破。この快進撃は琉球サポーターを熱狂させ、選手たちに大きな自信を与える結果となった。しかし、J1のC大阪と対戦した3回戦では、相手が退場して数的優位に立ちながらも0-1で敗れ、悔しい敗退を喫した。
この経験を踏まえ、鈴木 順也は「セレッソ戦での悔しさをバネに、今度こそ勝利をつかみたい」と語る。だが、今季はリーグ戦で結果が出せていないため、昨季のように純粋に楽しむ余裕はないという。それでも、「どんな形であれ勝つことが大事」と強調し、自分たちのサッカーを取り戻すことに強く意識を向けている。また、前述のG大阪戦で先制ゴールを決めた富所 悠は「結果を出すことでチームの雰囲気を変えたい」と意気込んでいる。
今季から琉球の指揮官となった平川 忠亮監督は、この試合を「リーグ戦への反転攻勢を狙う重要な一戦」と位置づけ、「『(リーグ戦で)俺を使え』と言えるような活躍を期待している」と選手たちに奮起を促している。現在の琉球の課題は、攻撃の質と決定力の不足にある。守備面ではある程度安定しているものの、前線での人数不足や攻撃の厚みが欠けていることが得点機会の少なさに直結している。
J3で低迷する中、琉球にとってルヴァンカップは自信と勢いを取り戻す貴重な舞台となる。昨季の成功体験を再現し、内容よりも結果にこだわることでチームの状況を好転させたいところだ。
一方の福岡は、2023年にルヴァンカップ制覇という輝かしい実績を持つ。今季のリーグ開幕直後は3連敗を喫したものの、その後は3連勝と巻き返し、チームは明らかに勢いを取り戻している。しかし、金 明輝監督は今回の試合を前に、「J3のチームが相手だからといって気を引き締めるという表現もおかしい。むしろ、チャレンジャー精神を持って臨むべきだ」と語り、アウェイでの一戦を大事に捉えている。昨季のルヴァンカップでは2回戦でJ3の松本と対戦し、PK戦の末に辛勝。この経験を経て、カテゴリーの違いによる油断は許されないことをチームは痛感しているはずだ。
リーグ次節まで日程的な余裕があるとはいえ、選手起用については指揮官は「(控え選手が)かなりの熱量をもってプレーしていたので、どこかで使ってあげたいという思いもある。いずれにしても、人選に関しては選手たちの納得感があるものではないといけないとは考えている」と慎重に考慮しており、試合に飢えている選手たちの熱意あるプレーにも期待を寄せる。岩崎 悠人は「この流れを維持するためにも琉球戦でしっかり勝ち切りたい」と意気込み、今季公式戦初出場を目指す井上 聖也は「90分でしっかり勝つ」と決意を新たにしている。
2年ぶりの大会制覇に向けた挑戦をスタートさせる福岡。栄光への第一歩を確実に踏み出せるか、注目が集まる。
[ 文:仲本 兼進 ]
