栃木SCは今季からJ3に舞台を移し、1年でのJ2復帰を目指す。
昨年5月に就任した小林 伸二監督が今季も続投しており、チームの生命線となるアグレッシブなハイプレスは健在。ショートカウンターから相手ゴールを強襲するほか、マイボール時のビルドアップの精度を高めようと取り組む最中にある。
ここまでのリーグ戦ではなかなか勝星が先行しない状況が続くが、内容面は試合を重ねるごとに向上しており、最前線では棚橋 尭士や五十嵐 太陽らが質の高いプレーを表現し、1勝1分1敗という戦績を残している直近3試合では勝利してもおかしくないほどのチャンスの数も作れている。
チームの主軸で副キャプテンを担う福森 健太はリーグ前節・琉球戦での敗戦を受けて、「(内容面は)良くはなってきているけれど、それを結果につなげることにこだわって次に向かっていきたい」と語り、現状への歯がゆさをにじませた。
小林 伸二監督は琉球戦から仙台戦、そしてリーグ次節の栃木C戦の公式戦3連戦を「チームとしてもう1つレベルが上がるタイミング」と位置づけており、選手たちに激しい競争を促した上で、目に見える結果を求めている。
連戦ということもあり、リーグ戦からある程度の選手の入れ替えが予想されるが、現状を打破する、新たな風となる選手は現れるだろうか。
一方の仙台は森山 佳郎監督が就任2シーズン目。指揮官が志向するハードワークをベースにした強度の高いサッカーがすでに浸透している。
昨季はJ2を6位でフィニッシュし、J1昇格プレーオフに進出した。準決勝ではリーグ戦を3位で終えた長崎に対し、アウェイで4-1と圧勝。だが、岡山との決勝では0-2で惜敗した。今季はその悔しさを胸に、リベンジを懸けたシーズンを戦っている。
今回対峙する栃木SCとは昨季J2で対戦し、2戦2勝だった。通算対戦戦績を見ても、仙台の8勝1分と、栃木SCに負けたことはない。
ただ、昨季のルヴァンカップでは1回戦でJ3の沼津と対戦し、2-3で逆転負け。この栃木SC戦も簡単な戦いにはならないことが予想される。
この戦いにおいてクローズアップすべきは、古巣戦を迎える宮崎 鴻だろう。駒澤大から2022年に栃木SCに加入すると、プロ3年目に当たる昨季はFW育成に定評がある小林 伸二監督との出会いによって成長を遂げると、リーグ戦でキャリアハイとなる6ゴールを奪った。今季はJ2第5節・水戸戦でシーズン初ゴールとなる劇的な同点ゴールをねじ込んでおり、心身の状態は良さそうだ。
“仙台の宮崎 鴻”として、変わらぬ力強さを示せるか。注目したい。
[ 文:鈴木 康浩 ]