Jリーグ百年構想 芝生の学校応援企画
愛知県小牧市 小牧市立味岡小学校
わたしたちの芝生校庭自慢
ワイワイ味岡 -芝生の運動場を生かした家庭・地域との連駅活動-- はじめに
本校は、小牧市北部に位置し、学校のすぐ西には薬師川と新木津川が流れ、自然豊かな環境にある。しかし、近年、住宅が立ち並び、児童数は年々増加の傾向にあり、現在821名である。平成13年度から2ヵ年にわたり、市の尽力で市内小中学校初の運動場(約5,900m²)全面芝生化工事に着手した。一年目に運動場北側半分を、二年目に残り南側半分を実施し、平成14年9月に芝生の運動場が完成した。
このことを機会に、これまで実施してきた運動会での小松寺盆踊り、PTA主催のワイ!ワイ!味岡、総合的な学習の福祉学習などを見直し、それぞれ単独で実施されてきた活動を芝生を軸に有機的に結びつけることにより、それぞれの活動をより効果的に実施すると共に、家庭・地域との連携を深めようと活動を計画した。
本校は、小牧市北部に位置し、学校のすぐ西には薬師川と新木津川が流れ、自然豊かな環境にある。しかし、近年、住宅が立ち並び、児童数は年々増加の傾向にあり、現在821名である。平成13年度から2ヵ年にわたり、市の尽力で市内小中学校初の運動場(約5,900m²)全面芝生化工事に着手した。一年目に運動場北側半分を、二年目に残り南側半分を実施し、平成14年9月に芝生の運動場が完成した。
このことを機会に、これまで実施してきた運動会での小松寺盆踊り、PTA主催のワイ!ワイ!味岡、総合的な学習の福祉学習などを見直し、それぞれ単独で実施されてきた活動を芝生を軸に有機的に結びつけることにより、それぞれの活動をより効果的に実施すると共に、家庭・地域との連携を深めようと活動を計画した。 - 実践の狙い
(1)芝生の運動場を活用した活動を展開することにより親子のふれあいを高めると共に、地域全体で子供を育てる意欲を深める。
(2)芝生の上でのびのびと活動することにより、豊かな心を育む。
- 実践の内容
(1) 芝生アート
子供たちは、全国でも珍しい芝生の運動場を歓迎し、放課時には寝転んだり走り回ったりして思い思いに楽しんでいる。児童には、そんな芝生にさらに愛着を持たせ、また、保護者や地域の人にも親しんでもらうために、芝生に大きな絵を描くことを計画した。
絵を描く材料として安全性等を考慮して、肥料を用いることにした。初めての試みなのでやり方自体手探りで、芝生専門家の助言をいただきながらいろいろな肥料を試し、芝生に肥料を与えたときの葉の濃淡を利用した描法に決定した。その後、児童有志から芝生お絵かき隊を結成し、下絵の決定、描画作業、維持活動を展開した。低学年に親しんでもらえるようアンパンマンとドラえもんを描くことに決定し、直系13mの大きな絵を描き、9月から10月まで維持作業を行った。
子供たちだけでなく、保護者や近所の方にも好評で、作業にあたった児童たちもやりがいを感じ生き生きと活動していた。
(2) 芝生運動会
ア. 小松寺盆踊り
本校では、運動会の昼の休憩時を利用して、この地区に古くから伝わる小松寺盆踊りを保存会の方々に指導していただき、全校児童、保護者で楽しんでいる。芝生化を機に、ねらいに児童が参加することを加え、高学年の有志が事前に指導を受け、音頭をとるため太鼓を打ち、法被を着ての模範踊りを披露した。児童と保存会の方々との交流も深まり、例年になく盛大に実施することができた。
イ. 老人招待
4年生では、福祉をテーマに総合的な学習を進めている。これまで福祉実践教室、福祉マップの作成、老人招待などさまざまな活動を行ってきた。しかし、それぞれの活動のつながりが希薄になりがちであったので、老人招待を核に年間を見通した学習のつながりを強め、効果的に進められるよう計画した。
まず校区内の一人暮らしの老人を調べ、4年生全員で招待状を作成発送した。また、代表児童が校区内の老人会長を訪ね、案内状の配布を依頼した。そして、運動会当日、福祉実践教室等で学んだことをもとに、交代しながら全員で接待にあたった。当日は、80余名を越える方が来校され、とても喜んでいただくと共に、児童にとってもよい実践の機会となった。その後、老人会や障害者施設との交流会へと学習を深めていった。
ウ. 種目の工夫
芝生の特性を生かすためにも、種目の見直しを図ってきた。芝生のよさとして、柔らかさや緑の鮮やかさがあげられる。そこで、裸足で行う組み立て体操や騎馬戦、ダンスなどの種目を多く取り入れるようにした。また、老人会や地域の方と共に演技する種目の工夫に努めた。
(3) ワイワイカーニバル
「親子で一緒に過ごそう」を合言葉に4年前から、PTA主催でワイワイカーニバルと称して、もの作りやカルチャー講座、ゲーム等、いろいろなブースを設け、親子で楽しめる活動を実施してきた。当初は、PTA有志がブースを担当してきたが、学校にかかわりのある多くの団体に呼びかけ、活動の輪を広げてきた。今年度は、PTAクラブ、PTAOG、おやじの会、老人クラブ、子供会、生涯学習教室、ボーイスカウト、校区スポーツ振興会、地元企業、中学校、児童会、教員など多くの団体の協力を得、20を超えるブースが設けられた。
事前に実行委員会を4回開催し、中学生や老人会など各団体の代表が集まり、参加者だけでなく企画者の自分たちも楽しめる会にしようと協議を重ねた。それぞれの団体が、ワイワイ話し合いながら進めていこうと、名称のように、各団体が連携を深めていった。当日は、児童、保護者をはじめ、中学生など800名を超える参加者があり、これまでになく盛会に終えることができた。 - 実践にあたっての工夫
(1) 過程を大切に
各活動とともに当日だけでなく事前の過程を大切にすることを心がけてきた。老人招待では、福祉学習で学んだことを生かし、子供たちに「相手の立場になって」を合言葉に接待の方法や介助の仕方を考えさせ、実践させた。また、その後の愛の年賀状につなげ、福祉ボランティアのみなさんやお世話になった老人会の方々を招待して、学習成果の発表会を行った。年間を通してのつながりにより、学習内容を深めることができた。ワイワイカーニバルでは、団体同士のつながりを重視し、事前の実行委員会には、中学生をはじめできる限り多くの団体の代表に参加してもらうようにした。
(2) 主役は子供
「子供たちにしてあげる」だけでなく、子供たちの考えや力を生かす活動に心がけた。企画段階でも、できる限り子供を参加させた。芝生アートや小松寺踊りでは、有志を募り、子供たちの手で他の児童をリードするようにした。その結果、どの児童も意欲的に作業や練習に取り組んだ。
ワイワイカーニバルでも、中学生や小学生のブースを開設し、子供たちの主催者の一員として参加させた。子供たちは主催者側になることより、いろいろな考えを出し、積極的に取り組んだ。
(3) 有機的なつながりを
学校は教育活動を進めていくのに、多くの団体に協力いただいている。しかし、支援側の団体同士のつながりはあまり見られない。そのため、地域の団体全体が、有機的な関連をもって活動することもなかなか見られない。そこで、ワイワイカーニバルをきっかけに、多くの団体関係者が一堂に会することにより、学校を要に地域全体を見渡したより効果的な地域の活性化につなげていきたいと考えた。 - おわりに
子供たちは、保護者、地域の人々など多くの人に支えられて成長している。学校も多くの団体や機関に支えられている。運動場の芝生化をきっかけに、子供への支援のあり方を考え、各団体との連携をより深めるため活動を展開してきた。その成果として次のような点があげられる。- 多くの団体関係者が会することにより、子供たちの主体性が育つと共に、多くの地域の方に子供の姿を見てもらうことができる。
- 芝生、多様な人との交わりを通して、子供の豊かな心づくりにつなげることができた。
校庭芝生化に関するアンケート
| 芝生校庭完成時期 | 平成13年9月1日(全面完成平成14年9月1日) |
|---|---|
| 芝草の種類 | エルトロ |
| 芝生面の広さ(m²) | 校庭:5,000m² / 芝生面:全面 |
| 芝生化にかかった費用 | 芝生化費用 約4500万円 運営費 0円 |
| 芝生校庭完成時に おこなったセレモニー |
特に無し |
| 芝生化のメリット/課題 | (メリット)
|





































