Ｊリーグ百年構想 芝生の学校応援企画
徳島県名西郡 徳島県立城西高等学校神山分校（全日制）
わたしたちの芝生校庭自慢
わたしたちの学校のこと 本校は，造園土木科と生活科の２つの学科をもつ農業高校です。どちらも県内で唯一の特色ある学科で，徳島市から西へ約30km，周囲を緑に囲まれた中山間地域にある生徒数88名の小規模校です。学校版環境ＩＳＯを取得し環境の保全と創造に努め，地域に根ざした教育活動に取り組んでいます。
芝生化の流れ 「小さくてもキラリと光る学校」を合い言葉に学校の特色化を図る一つの方法として，徳島県内の県立高校で初めて校庭全面芝生化に生徒自身の手で取り組みました。校庭の芝生化計画は「グリーンプラン」と名付けられ，学校の授業の体験的な学習の場として，また，地域住民に開放できる芝生を利用した緑のある景観の創造を目的に実施しました。平成13年度から平成15年度の３年間の継続事業で，約4500m²の校庭全面に芝を張りました。
平成13年度・・・・1900m²の芝張り付け，目土かけ，圧着，灌水，施肥など
平成14年度・・・・ 600m²の芝張り付け，目土かけ，圧着，灌水，施肥，芝刈り，除草
平成15年度・・・・2000m²の芝張り付け，目土かけ，圧着，灌水，施肥，芝刈り，除草
総事業費は約２００万円で，徳島県教育委員会の「特色ある学校づくり実践事業」の予算を活用しました。造成作業は，本校の造園担当の先生の指導を受けながら，授業の一環として，すべての工程を生徒たちが協力してやり遂げました。現在の芝の維持管理も，生徒を中心に学校独自で行っています。
芝生校庭の完成 平成15年９月30日，全校生徒・教職員が校庭に集合し，最後の芝片（40cm×30cm）を１枚ずつ持ち，校長先生のかけ声にあわせて，一斉に芝を張りました。校庭が緑に覆われた瞬間，生徒たちから自然と拍手が湧きあがりました。その後，セレモニーを行って学校全体で完成を祝いました。その様子は地元テレビ局や新聞紙上で紹介され大変好評でした。完成後，生徒たちは，昨年および一昨年に芝張りをした場所に寝ころび芝生の感触を全身で確かめていました。計画の完了と芝生の上で活動できることの喜びをすべての生徒が体感できる充実した時間でした。
平成１３年・１４年の取り組み
「芝張りの準備」
校庭を耕し，元肥を施し，測量をして水平に整地します。平成13年６月，造園担当の教員の指導を受けながら，生徒自身による校庭の芝生化の準備が始まりました。
「芝張り開始」
約４０cm×３０cmの芝片を，曲がらないようロープを張りながら，目地張りという方法で，初年度は1900m2分張りました。平成14年度は，600m2を施工しました。
「すべて自分たちの手で」
校庭を耕し，元肥を施し，水平に整地します。 芝張り後の目土入れも灌水も芝刈りも除草もすべて自分たちの手で行っています。
「芝という共通の教材」
学年ごとに作業服の色を変えているので，上記の写真とは，芝張りに携わった生徒の学年が異なることがわかります。異学年が協力して完成させるのも「グリーンプラン」の目標の一つです。
平成１３年・１４年の取り組み
「完成までもう少し」
施工した年度ごとに芝の色が違います。造成作業も，だんだん手際がよくなりました。「早く完成させたい」「芝生の上で活動したい」など生徒たちの期待がふくらみます。
「完成セレモニーと翌日の新聞記事」
平成15年９月30日、最後の芝張りが完成！ 最後の作業は，全校生徒で行いました。生徒たちの表情も生き生きしています。校庭の全面芝生化は，県内県立高校初の取り組みで，校長先生から「大切に使って欲しい」と挨拶がありました。テレビ局や新聞社の取材もありました。
平成15年10月１日 「徳島新聞」記事より
芝生がもたらす笑顔
芝生の校庭だと授業の合間に寝ころんで地球の感触を味わうことができます。芝の刈り方を工夫すれば，トラックとフィールドの区別もでき，体育祭も楽しくできます。体育の授業も測量の実習も心地よく行え，芝の香りをかぐと心が安らぎます。
地域のサッカーチームの小学生が駆け抜ける緑いっぱいの校庭
写真は平成１７年８月撮影です。地元の小学生が所属するサッカーチームが芝生の校庭を練習に使用しています。地域の人がいつでも楽しく活動できる芝生校庭であり続けるようこれからも授業で大切に管理していきたいと思います。
全面芝生化が完成してはや３年。鮮やかな芝生の緑に「映える白い校舎， そして青い空。３年の歳月を経て， 約２００万円で完成させた，生徒自身の手作りの 芝生校庭は，今や神山分校のシンボルです。
