Jリーグ百年構想 芝生の学校応援企画
和歌山県田辺市立 三里小学校
わたしたちの芝生校庭自慢
私が前任校で芝生化に関わった経験から、本校でも是非やりたいということで話をまとめた。全校児童数が44名(家庭数28)という小規模校のため、ポット苗作りと運動場への移植作業は、保護者・地域住民・中学校へ協力を求めた。
作業の当日はそれぞれ130名、100名が集まり、作業時間はともに1時間で終えることができた。また、児童たちも作業を行い、自分たちで作った芝生という思いを共有することができたことがとてもよかったと思う。
2学期始業式の日から、早速子どもたちが裸足で駆け回り、歓声を上げていた。「裸足は気持ちがいい。」「でんぐりがえしでも何でもできるから楽しい。」という声が聞かれた。小学生よりも先に芝生の感触を楽しんだのは、実は夏休み中の高校生や大学生だった。炎天下、裸足で野球をやっていた。「芝生は結構涼しい。やわらかいからあまり疲れない。」と言っていたが、言葉通り3時間通しでボールを追いかけていた。
保護者や地域の方からは、「こんなに早く美しい芝生ができるとは思ってもみなかった。」「こんなところにすばらしい芝生があるなんて、地域の宝物だ。」など、驚きと賞賛の声が寄せられた。
本校校区の人口は約1400人。その約一割の方が作業に協力していただいたことになる。この協働意識により、芝生の運動場がこの地域のみんなの宝物として認識され、大切にされればいいなと思う。小さな子どもたちが駆け回り、お年寄りの方がお散歩に来てくれたり、青年がスポーツを楽しんだりと、地域の憩いの場として根づいてくれることが一番の願いである。
校庭芝生化に関するアンケート
| 芝生校庭完成時期 | 平成22年8月31日 |
|---|---|
| 芝草の種類 | 夏芝:ティフトン100% 冬芝:ペレニアルライグラス |
| 芝生面の広さ(m2) | 校庭:3,340m2 / 芝生面:3,340m2 |
| 芝生化にかかった費用 | 芝生化費用 160万 運営費 7万 |
| 芝生化のきっかけ | 和歌山県の「屋外運動場芝生化促進事業」による助成 |
| 施工方法 | ポット苗方式(鳥取方式) |
| 芝生の手入れ方法 | 「三里ふれあい芝生会」を組織し、芝生の維持管理について役割を分担していくように考えている。現在は学校職員が中心に作業を行っている。 |
| 芝生化してよかったこと | 子どもたちが喜んで外に出て遊んでいる。 地域の方、保護者にも喜んでいただき、何より学校と地域との距離が近くなった。(親密になった)目にも体にも心にも優しく感じられ、落ち着く気がする。 |
| 芝生化の課題、芝生維持で困っていること | (1)助成があるのは初年度だけなので、2年目以降の維持管理費用をどう捻出するか。 (2)病害や虫の害が発生した場合、どう対処すればいいか。(ノウハウがない) |
| 対応策 | (1)別の補助金を活用する。自己資金の調達を考える。 (2)平成20年度以降芝生化に取り組んでいる県内19校で情報交換ができるようネットワークづくりを行う。 |
1. 芝生化前
2. ポット苗作り(5月12日)
3. ポット苗の運動場への移植(6月20日)
4. 出来上がった芝生の運動場(9月第1週)
5. 子供の様子(9月1日)
6. 運動会練習(9月第2週)
掲載写真説明
- 芝生化する前の運動場の様子です。
- 本校児童・職員 三里中学校生徒・職員 保護者 地域住民 行政関係
計130名で15,000個の苗を、1時間ほどで作りました。とくに、中学校の協力が力になりました。 - 本校児童・職員 保護者 地域住民 行政関係
計100名で1時間半ほどで植えました。雨上がりでぬかるんでいましたが、穴は掘りやすかったです。 - 9月始めの運動場の様子です。
木陰は育ちにくく土が見えていますが、その他は端まで芝生になりました。青い空と色の取り合わせがすてきです。 - 9月1日、早速やってきました1年生4人。私を見つけると、元気よく走ってきました。どの顔もすてきな笑顔です。裸足でとても気持ちよさそうです。
- 全校44名の児童による「熊野ハレヤ節」という踊りの練習風景です。今年は酷暑で、熱中症には気を使いましたが、芝生のお陰でしょうか、子どもたちは皆元気でした。





































