- スタジアムの
未来 - 世界の街の
サッカースタジアム - 良質なスタジアム
建設の手引き
J.LEAGUE NEWS 特別版『スタジアムの
未来』
動き始めた日本のスタジアム
【まちなか】
2010年11月、北九州市が山陽新幹線・小倉駅の北500mの立地にギラヴァンツ北九州のホームとなる「まちなかスタジアム」計画を打ち出し、“北九州スタジアム”として15年4月に着工した(17 年 3月にオープン予定)。 京都府も、JR山陰本線・亀岡駅北口から300mの立地に“京都スタジアム(仮称)”の建設を決めている。
【複合】
“市立吹田サッカースタジアム”と大阪モノレール・万博記念公園駅との間には、大型商業・レジャー施設「EXPOCITY」がある。2015年10月にスタジアムが竣工し、翌11月にこの大型複合施設も開業。当該エリアを「万博スマートコミュニティ」と称し、共同で再生可能エネルギーの活用、複数施設でのエネルギーの面的利用、広域災害時の自立電源の取り組みが行われている。大規模複合施設とスタジアム、相乗効果による「まちづくり」が 期待される。 15年8月、“県立カシマサッカースタジアム”に「アントラーズスポーツクリニック」が開院。整形外科とリハビリテーション科の診療は鹿島アントラーズのチームドクターらが行い、プロスポーツ選手に施してきた高度な医療が地域住民に還元されている。
【防災】
2016年10月に完成予定の“八戸市多賀地区多目的運動場(仮称)”は、J3の開催基準も満たす天然芝のスタジアムと、夜間照明を備えた人工芝のグラウンド。地区の交流施設(コミュニティーセンター)となる諸室も備え、日常利用しやすい計画。また、最大クラスの津波から被災を免れる一時避難施設としても機能する設計で、沿岸部の防災拠点として一体的に整備される。
【ピッチ管理】
2015年3月に竣工した“南長野運動公園総合球技場”は、南側のゴール裏を一層にして太陽光がピッチに届きやすい構造となっている。南北のスタンド下に設けられた通風孔によって風の通りも確保。スプリンクラーはピッチ内に24基とピッチの周囲に24基。インフィールド自動散水システムにより、同時に、均等にピッチへ散水する光景は、試合前の「ショータイム」だ。
【ビジネスラウンジ】
2015年3月に大規模改修を終えた川崎市の“等々力陸上競技場”メインスタンド6階には、VIPラウンジとは別に「スカイテラス」が設けられている。両面ガラス張りのラウンジは、フィールド側と等々力緑地側のそれぞれに展望が開け、晴天時は東京スカイツリーや富士山も見える。
【スカイボックス】
テラス席を備えた個室も充実。“埼玉スタジアム2002”のメインスタンドには、26室のビューボックスがあり、食事を楽しみながら観戦できる。同スタジアムは2002年のFIFAワールドカップ準決勝の一つを開催したこともあり、各部屋には歴代大会準決勝の開催都市名が付けられている。
【Wi-Fi】
2015年6月、川崎フロンターレが、Jリーグで初めてとなる来場者向け無料Wi-Fiサービス「FRONTALE FREE Wi-Fi」の提供を“等々力陸上競技場”で開始した。Wi-Fiは試合時だけでなく、防災にも役立つ大事な通信環境だ
【LEDの夜間照明】
2015年3月に改修された“沖縄県総合運動公園陸上競技場”には、LEDの夜間照明が設置された。“市立吹田サッカースタジアム”もすべてLED照明。消費電力削減、長寿命、調光機能、瞬時点灯可能といった省エネ性と照明環境が向上した。“等々力陸上競技場”、“パロマ瑞穂スタジアム”、“県立カシマサッカースタジアム”でもLED化が進められた
【AED自動体外式除細動器】
Jリーグの試合では入場者用として、J1、J2は2台以上、J3は1台以上のAED設置が義務付けられている。
北九州スタジアムの完成イメージ。海に開けている南東側は、バックスタンド増設計画もある
大型複合施設と隣接する市立吹田サッカースタジアム。写真左上の青い屋根が万博記念公園駅
アントラーズスポーツクリニックでは高度医療を地域に還元
八戸市多賀地区多目的運動場(仮称)の完成イメージ。震災被害が大きかった同地区の活力創生に期待
2015シーズンに使用が開始された南長野運動公園総合球技場。試合前の散水は見どころの一つになっている
VIP感を味わえる等々力陸上競技場のスカイテラス
1962年チリ大会開催のサンティアゴ市の名を冠した個室
試合や防災の情報取得に活躍するWi-Fiサービス
照明環境向上の沖縄県総合運動公園陸上競技場
市立吹田サッカースタジアムの照明はもちろんすべてLED
IAIスタジアム日本平のAED設置
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