午後2時過ぎ、貸切られた大型バスが続々とJヴィレッジに到着。バスを降りてくる選手たちは、普段あまり着慣れないスーツにビシッと身を包み、大きな荷物をさげながら、少し緊張した面持ちでドアをくぐった。館内にこだまする「こんにちは!」という大きな声での挨拶が なんとも初々しく、新人研修にふさわしいスタートとなった。
午後3時になると、Jヴィレッジ内にあるコンベンションホールに参加者全員が集まった。約160人を収容できるホールは、新人選手や関係者などで席がほぼ埋め尽くされた。
開講式では、Jリーグの鬼武健二チェアマンが「Jリーグにようこそ。仲間入り、おめでとうございます。」と挨拶。それに続けて「これから皆さんには、厳しく激しく、そして直向な姿勢が求められます。今後、勇気をもって戦っていってください」と、新人選手らに向け熱い言葉の数々を贈った。
その後、始まった講義は、Jリーグの歴史を振り返るVTRでスタート。この日集まった選手たちは、Jリーグが開幕した当時、どの選手もまだ4〜10歳。開幕当時の華麗なゴールシーンの映像の数々に、子供の頃見ていた懐かしい記憶が重なったのか、時折「おぉー」と、静かながらもどよめきが起きる場面も。幼い頃から憧れ続けた舞台に、今こうやって立とうとしている喜びを、改めて感じていたのかもしれない。
今日の講義は「Jリーグ」や「選手協会」、そして「toto」についてなどの説明や、それぞれの自己紹介などで2時間強のメニュー。午後5時すぎまで、数時間の短い講義を集中して聞きいった選手たち。しかし、緊張と慣れない雰囲気の中とあってか、受講を終え、部屋を出てくる選手たちの表情は既にぐったり。だが、やはりそこはサッカー選手。講義後に設けられた自主トレの時間になると、選手たちはチームそれぞれの真新しいトレーニングウェアに着替え、ピッチに急いだ。疲れきっていた選手たちの表情がいっきに明るくなったのが印象的だった。
講義の疲れも、やはりピッチに足を踏み入れるとそんな疲れはすっかり吹き飛んでしまうようだ。選手たちは、それぞれにチームから手渡されたメニューなどをこなし、1時間ほど汗を流した。その後、食事を取った選手たちは、再び20時から1時間ほど、この日最後の講義を受け、初日の全プログラムを終えた。
今日参加した138名の選手たちは、あと2日、ここJヴィレッジでたっぷり講義を受け、「プロ」としての意識をしっかりと叩き込まれる。
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2007.02.01 Reported by 浅野有香




































