5月20日(水)J2 第16節 草津 vs 栃木(19:30KICK OFF/正田スタ)
スカパー!生中継 Ch174 19:20〜(解説:遠藤雅大、実況:梨子田友和、リポーター:円戸由香)
☆顔写真クイズ|勝敗予想ゲーム
----------
☆草津側プレビューはこちら
数々の劇的な試合を演じてきた栃木SCだが、その中でも語り草となっているのが2004年6月6日のザスパ草津戦。当時J2参入を目指してJFLを戦っていた「プロ集団」の草津に対して、「完全アマチュア」の栃木は格の違いを見せ付けられ、大量リードを奪われる。実力通りの結果に終止するかに思われたが、終盤にドラマが待っていた。わずか5分間で3点のビハインドを帳消しにし、試合を引っ繰り返すことこそ叶わなかったが、水際まで草津を追い詰めた。まさに、「激闘」と呼ぶに相応しい一戦だった。
「あれは気持ち良かった。GKは有名な小島さん(伸幸・元日本代表)。その股を抜いた。今でも覚えている」
同点弾を撃ち込んだ若林学は、色褪せない記憶をそう語る。自信を掴んだ若林は翌年、飛び級でJ1大宮アルディージャへと「ひとり昇格」を果たし、大宮から期限付き移籍した愛媛FCでも昨季、草津からゴールを挙げている。「印象は悪くない」と本人が言うように、まさに草津キラーである。ここまでノーゴールと結果は出ていないが、「最高の舞台でゴールを取れればベスト」と、お得意の草津戦をきっかけにゴール量産と「北関東ダービー」得点王を目論む。
5年ぶりに復活した草津との「北関東ダービー」に臨むにあたり、栃木は前節のロアッソ熊本戦の勝利で弾みをつけたかったのだが、「終盤に勝ち切れない悪癖」が出てしまい、ドローで勝点2を取り逃した。勢いを付けるはずが、逆に「力不足を痛感した試合」(松田浩監督)となってしまった。繰り返される過ちに、「根本的な部分を考え直さなければいけない」と松田監督の言葉が厳しくなるのも当然で、普段に比べて試合翌日の選手の表情は優れなかった。
いつまでも改善されない課題が残されたことでチーム状態は芳しいとは言えない。そんな閉塞感を打破するには、ダービーマッチはもってこいだろう。四国ダービーを経験した若林は言う。「勝敗がすごく重要な意味を持つ。1試合以上の重みがある。勝てば勢いに乗れるし、負ければ後々まで響く」。今後を左右する重要性をダービーマッチは秘めている。だからこそ、譲るわけにはいかないし、勝ち切ることで勝ち癖を身に付けなければならない。
それは草津も同様だろう。前節ドローに終わった首位・湘南ベルマーレ戦で連敗を3で止めたものの、ホーム4連敗と第3節の横浜FC戦以後、正田醤油スタジアム群馬では勝利に見放されている。開幕時の好調さは鳴りを潜めているが、選手の質は高く、チームとしてもコンセプトが固まっており、ひとつの勝利が現状を一変させる可能性を持っている。ダービーマッチを浮上の契機にしたいと考えていることは想像に難くない。
「荒っぽく、アグレッシブ」と草津を評した松田監督。その代表格はゴールランキング上位に顔を出す都倉賢だろう。ポゼッションしながら機を見て縦へと突き刺さる鋭い勝負パスを収める攻撃の起点を、大久保裕樹と落合正幸でサンドして封じ込めなければ、展開力に長ける松下裕樹と櫻田和樹のダブルボランチに中盤のイニシアチブを握られ、小池純輝と佐田聡太郎の両サイドバックの果敢な攻撃参加を許してしまう。高く、強く、諦めが悪い。3拍子揃った都倉を止めることは容易ではないが、組織立った守備でピッチから消去すれば、草津は機能不全を起こすはずだ。
ホームで恥ずかしい試合をしてしまい、2戦続けてブーイングを受けた栃木。失いかけているサポーターの信頼を回復させるためにも、絶対に勝点3を持ち帰らなければならない。そのために必要不可欠なのが、強い気持ち。倒れるまでとことん走り切る。がむしゃらに限界まで己を追い込まなければ勝機はたぐれないことを、ここ数試合で学んだはず。ダービーマッチはメンタルタフネスが試される場となる。出だしから出し惜しみせず、ハイテンションを持続させ、後先考えずに眼前の勝利だけを目指し、リミッターを振り切れ。
以上
2009.05.19 Reported by 大塚秀毅




































