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【J2:第8節 京都 vs 東京V】プレビュー:東京Vを西京極に迎え、いよいよ2位と3位の直接対決! 京都は東京Vを相手にただ「勝ちに行く」だけだ(12.04.15)

前節の岐阜戦。京都は終了間際の原一樹の途中出場ファーストプレーゴールで勝点3を積み上げた。原の得点感覚の素晴らしさと同時に、チームに、ようやく勢いが出てきたとも感じさせた。
これまでの京都は、秋本倫孝の負傷と同時に失点、さらに退場者を出すとか、他にもゲームを支配しながら相手のワンチャンスで失点するなど、思った様に進まない歯痒さを残す戦いぶりが目立った。それが、ようやく「こんなこともあるんだ」というゴールが飛び出し、それを勝利に結びつけた。これは単なる「運」では無いだろう。
岐阜戦を振り返って、チョンウヨンは「焦りやイライラとかしなくなってきた。経験を積む度に学んでいると思う」と心境を明かした。ゲームは、理想的な内容には遠い出来だったが、「とりあえず失点をせず、耐えていればチャンスはあると思った」(チョンウヨン)とサッカーを進めていたのだ。技術、戦術同様に、内面の整理も出来ていたということだろう。「試合を経る度に教訓を得ている」(同)。悔しい思いや理不尽な経験を糧に出来ている。だからこそ、京都によい風が吹いて来たのではないだろうか。
この状況の中で、いよいよ東京Vを西京極に迎える。しかも2位・東京V、3位・京都の直接対決である。「冷静に」という方が無理な相談だろう。大いに期待したい。

東京V。前節は徳島と対戦、2−0と安定したスコアを残しているが、前半は徳島のプレスに手を焼いている。相手が疲労しスペースが出来てから本領発揮、となった。
京都・大木武監督は東京Vに対し「点が取れる、攻撃力がある。去年よりバランスが取れているという印象」と話す。戦い方も「(去年と比べると)マイナーチェンジというよりもリニューアルといった感じでしょうか」とした。新加入の西紀寛は攻撃の中心という風格を出しているが、やはり前線の阿部拓馬、杉本健勇にも注意が必要。「阿部のドリブル、杉本はボールが収まる」と指揮官もその特徴を挙げる。
いつもながら、結局は「相手は強い」ということで、難しい試合になるということである。ただ、京都がその覚悟をすると同時に東京Vもまた、京都に対し難しい試合になると覚悟をしているということである。

京都。冒頭にも触れた通り、内面の整理が出来てきたこと、これが何よりも大きい。戦術では、前節の岐阜戦よりも前々節の福岡戦の方が、成長部分で色濃く出ている。福岡戦の2点目の場面。中村充孝から裏の宮吉拓実、長沢駿とつないだ素晴らしいゴールだった。だが、その直前、京都は福岡の攻撃を受け、自陣深く守っていたのだ。
宮吉も自陣に戻り、防戦から始まる。チョンウヨンがボールに行き、こぼれたボールを中山博貴が拾い、中村へ。既に狙われていた中村はダイレクトで長沢へ。長沢が工藤浩平へ戻す。この時、工藤はハーフウェイラインよりも京都陣内のペナルティエリアの方が近い、というポジションだった。そこから、ドリブルで前へ運んだ工藤。それを追い越す中村。そこから、あの得点シーンにつながる。

ポイントは幾つもある。まずは相手の攻撃をしっかりと全員で守備したこと。そして、ボールを奪い自陣からつないだこと。誰一人相手陣内にいなかったのである。宮吉、長沢、二人とも自陣からのスタートだ。
このゴールは「自陣深く押込まれるとカウンターを出しにくい」という定説は当てにならない、ということの証明だと思っている。実はカウンターで自陣から走り込む方がマークに付かれない。昨年の東京V戦(@西京極)で中村太亮(新潟)がゴールしたが、これも守備から攻撃に切り替えることでマークが付き切れていないことで生まれた。
ポイントはもう一つ。サイドではなく中央でつないだこと。京都はサイド攻撃をするという印象があるが、中央でもつないで崩せる。これを証明した。

なぜ、こういう攻撃ができるかと考えれば、京都がフィールドプレイヤー10人でサッカーをしているから、となるだろう。3対3や4対4でゲームをする如く10人でプレーする。ポジションを越えて、10人それぞれが考えて、点を取られないために、点を取るために、勝つために、今必要なプレーを、責任を持ってやる、ということだろう。
大木監督はこの集団性を「ユニット」と表現する。相手に攻め込まれればユニットで守備に入り、奪えばユニットを構成するメンバーがそれぞれ感じて、走り出す。
ボールを中心にして、一人のプレーに対し9人がサポートする。これが出来ると、ボールを奪われても即周りが反応し奪いに行き、ボールを奪えば次の選択肢が幾つもある、という状況を作れる。
つまりは「主導権を握っている」ということである。どこが相手でも、相手がどれだけ好調でも、自分たちのサッカーは出来るのである。結局は「勝ちに行く」ということ。東京Vを相手に「絶対負けられない」ではなく「京都は何が何でも勝ちに行く」ということである。

いよいよ大一番、不安な要素も不利な条件も何もない。京都はただ「全力で勝ちに行く」だけだ!

以上

2012.04.14 Reported by 武田賢宗
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