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【J2:第16節 湘南 vs 徳島】プレビュー:「次の段階」に入っている湘南と弾みをつけたい徳島。期する思いが激突する。(12.05.27)

ゲームの入りはけっして悪くなかった。ボール奪取を機に攻め込み、あるいは坂本紘司を中心にパスを散らす。相手がロングボールでサイドの裏のスペースを狙ってくれば、タイトに寄せて自由を与えない。パスワークで崩しにかかり、25分あたりからはとくに流れを引き寄せた。決定的なピンチはなく、ゴールへの距離はホームチームを凌いでいた。前節、栃木戦の前半である。

反面、ミスからカウンターを許す場面も散見された。難しいラストパスを選ぶ印象もある。結果、攻防が激しさを増した後半、先にゴールを奪われ、すぐに追いつくも、目指していた勝利には届かなかった。アウェイで掴んだにもかかわらず勝点1が暗い影を帯びるのは、シーズン序盤の快進撃とは対照的な6戦未勝利という事実ゆえだろう。

相手の対策も強められるなか、いかに苦境を打破するか。曹貴裁監督は語る。
「ミスを恐れずにチャレンジするのは湘南のいいところ。ただ、さらに上にいくためには、イージーミスをなくし、判断を含めプレーを成功させてよしとしなければ質は上がらない。その意味で、我々は次の段階にきている。選手たちはプロとしてもともとそうした意識を持っているはず。だから意識を変えるのではなく、呼び覚まそうということです」

その湘南が今節迎え撃つのは、現在16位に甘んじている徳島だ。第3節栃木戦以降、2度の3連敗を含む9戦未勝利と苦しんだ。だが5月に入り、ホームで松本を降して以後2勝1敗1分と持ちなおしている。チームはまだ発展の途上にあろうが、「ずいぶん変わってきた」と小林伸二監督も手ごたえを口にしているように、今後上がってくる兆しが窺える。

前節はホームで鳥取を降した。先制の場面では、敵陣でパスを繋いだ先でクロスからボランチの花井聖が鮮やかなミドルを仕留めている。先取点によってゲームの主導権を握ると、カウンターを契機に津田知宏とドウグラスが追加点を奪い、粘り強い守備とともに3−0で勝利した。

「得点感覚に優れる津田をはじめ徳島は一人ひとり能力が高いので、より注意しなければいけない」昨季期限付き移籍していた島村毅は古巣をこう語る。「僕らは自分たちのスタイルをどれだけ出せるかが鍵。受け身に回らず強気にいきたい。楽しみ、というか勝ちたい」。また小林監督や同い年の宮崎光平をかねてより知る古橋達弥は、対戦の楽しみに触れつつ、「余裕をもってプレーしたい。その余裕をつくるために、状況やバランスを見ながらプレーしたい」と語った。

昨季は2戦2勝で徳島に軍配が挙がっている両者の対戦である。湘南としては今季の進化を見せたいところだ。なお湘南は永木亮太が出場停止となる。特長やコンディションなどあらゆる面を熟考して選ばれる布陣に注目したい。

一戦をまえに、前節4試合ぶりに先発した坂本はこんなふうに語っている。
「たとえば前節は、アタッキングサードに入ったときの自分たちの判断が足りなかった。課題に足を引っ張られすぎるといつも通りのいいプレーができなくなる。課題を克服しつつ、自分たちのよさを消さない、これはいくつになっても難しいなと思う。それは個々で乗り越えていかなければいけないこと。課題がなければ成長しないし、プロである以上、そのうえで自分たちのよさを発揮しなければいけない。相手が対湘南としてやり方を変えてくるような戦いはあまり経験がないと思うし、首位に立つというのはこういうことなんだとみんなが感じられたはず。身をもってそういう体験ができるのは素晴らしい状況だと思う。でも、いまはまだまだ序の口。こういう経験を積んでこそほんとうに強くなっていく」

ミスを減らす努力をしながら、且つ大胆さを併せ持たなければいけない、と坂本は続ける。
「ミスをしてはいけない場面とチャレンジするところの感覚はゲームごとに研がれていくはず。つまり、僕らは段階を踏んでいるということです」

ここ3試合はいずれも先取点を許している。先制されても追いついた結果は、逆説的に今季のたくましさを表してはいる。だがこの週末は、先制すれば負けを知らない本来の湘南を示し、次なる一歩を踏みたい。

以上


2012.05.26 Reported by 隈元大吾
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