2013年3月13日付けの南京の新聞「南京晨報」では、その前日に当地で開催されたACL江蘇vs仙台を報じていた。この一面とスポーツ面には、両チームの背番号3が競り合う写真が掲載されている。
仙台側の背番号3である渡辺広大は約1カ月半前の試合を「もう、ぶつかり合いの連続でした」と振り返る。江蘇のホームで行われたこの試合で、仙台は立ち上がりからハイボールを中心に攻め立てる江蘇の圧力と、スタンドのほとんどを青く染めた江蘇サポーターの大声援とに押された。しかし守護神・林卓人のファインセーブを中心に耐え抜き、貴重な勝点1を獲得して帰国した。
仙台で迎える江蘇との再戦は、グループステージ最終戦にして、ベスト16進出をかける大一番となった。5戦を終えてグループステージ突破が決まったのは首位のソウルのみ。あとは2位の座に、仙台、ブリーラム、そして江蘇のいずれかが入る。
仙台とブリーラムは2戦を終えて、ホームでもアウェイでも1-1。5節の直接対決で仙台はブリーラムに抜け出されかけたが、後半アディショナルタイムに中原貴之の劇的な同点ゴールによって混戦に引きずり込んだ。したがってこのグループEの順位を決めるうえで重要な「直接対決」における勝点も得失点差もはたまた総得点も同じになった。そのために最終戦のソウルvsブリーラムと仙台vs江蘇でいい成績を出した方が2位抜けに近づく。既に1位通過が決まったソウルがメンバーを落とすのかどうか、ブリーラムのモチベーションは…などと考えていても仕方がない。仙台が今、達成すべきは目の前の相手に対して、点を取って勝つことだ。
「パワーにはパワーで対抗するつもりで、気圧されずに押しこみたい」と渡辺は語る。江蘇で同じ背番号3をつけるエレイウソンはブラジル人のセンターバックで、セットプレーの時にはぶつかられたり削られたり、はたまた投げ技を掛けられたような体勢になったりと、それはもう激しかったそうだ。「前線の選手もパワーを持って仕掛けてきます。集中力を切らさずに守り、競った後のこぼれ球にも気をつけたい」と渡辺は展望する。江蘇はエースのルーマニア人FWダナラケこそ負傷で離脱中だが、テクニックのあるセルビア人FWイェフティチや陸博飛、アルバニア人の長身FWサリヒといったタレントが、少ない人数でも攻撃を成立させる力を持っている。彼らのパワーを食い止め、逆に前がかりになった裏を突くように「心理的な駆け引きも意識して攻めたい」と赤嶺真吾も意気込んでいる。
そしてこの試合で、ベガルタ仙台というクラブにとどまらず、仙台・宮城という地域が示すべき、もうひとつのパワーがある。それが、仙台スタジアムを中心としたホームの力だ。
3月の試合では44785人を集めた南京奥林匹克体育中心は、うち44000人以上の地元サポーターによって相手を圧倒する雰囲気を作り出していた。その場所でプロ初先発を果たしたルーキー・蜂須賀孝治は「0-4や0-5にされてもおかしくないくらい圧倒されて、(林)卓人さんたちに助けられてばっかりだった」と振り返る。そして「あの時の経験を生かし、今度はホームで相手を圧倒できるように貢献したい」と奮起を誓う。
4月10日に仙台スタジアムでソウル相手にACL初勝利を果たした後、手倉森誠監督は記者会見の場で「『アジアも取るんだ』という気持ちを、みんなで作り上げて勝ち進んでいきたいと思っています」とサポーターに呼びかけた。1人でも多くの仙台サポーターが仙台スタジアムに集い、そして行けないサポーターも遠くから気持ちを込めることで、ホームの力を作りたい。同所の収容人数が19694人である以上、人数は先日の江蘇のホームには及ばないが、45000人級のパワーをその場に生み出すことならば、この街はできるはずだ。
5月2日付けの各種メディアで、仙台のACLベスト16進出が報じられるようになるための力を示すことができるか。戦いの時が近づいている。
以上
2013.04.30 Reported by 板垣晴朗
今日の試合
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