これは来月、愛知県と岐阜県で開催される『FIA世界ラリー選手権』で名古屋の本拠地・豊田スタジアム内に競技コースが設置されるためである。今節と最終節は豊田スが利用できず、愛知県内にJ1開催基準を満たすスタジアムがないことなどから、長良川で試合を行うことになった。
今節の注目ポイントの1つ目は、名古屋にとってこの長良川開催がどう影響するのかということ。今季のホームで行われたリーグ戦は8勝7分と無敗。そのうち1試合は国立競技場(明治安田J1第22節・新潟戦)で行っているが、サポーターの後押しもあり、1-0で白星をつかんでいる。
しかし、アウェイゲームは苦手としている。前節・G大阪戦で勝利を収めたものの、その前の白星は5月に行われた第15節・札幌戦まで遡らなければならなかった。
いわゆる”内弁慶”の名古屋だが、陸上トラックがあり、普段とは雰囲気が異なるスタジアムでも、ホームのようにうまく戦うことができるのか。そのためにも、ピッチ状況に素早く適応したい。
次に注目したいポイントは、やはり連勝できるかどうかだろう。名古屋は前節で7試合ぶりに勝利を収め、順位を4位に上げた。残り4試合で首位・神戸との勝点差11を逆転することは非現実的だが、2位・横浜FMとの勝点差7はわずかながらも可能性を感じる。逆転のためには自信と勢いをつける連勝が必要だ。
とはいえ、迎えるのは相性の悪い鳥栖。リーグ戦の通算対戦成績は6勝7分8敗ながらも、過去6試合は3分3敗と白星を挙げることができていない。
「鳥栖との前回対戦は、最後にセットプレーでやられている。なんとかリベンジをしたい」と、悔しさをにじませつつ語った長谷川 健太監督。名古屋が今季シーズンダブルを食らう可能性があるのは鳥栖のみだが、今節の結末やいかに。
対する12位・鳥栖が長良川で試合をするのは、J2に所属していた2011年以来となる。このときは豊田 陽平がハットトリックを達成したものの、シーソーゲームの末4-4の引き分けだった。ただ、その年は2位でフィニッシュし、J1昇格を果たしている。
前節・新潟戦は失点の1分後に得点を取り返す強いメンタルを見せたが、1-1で引き分けた。J1残留を確定させるためには、残り4試合で勝点1を上積みすればいいが、得失点差で下位チームに大きくリードしているため、よほどの大敗を喫し続けなければ、勝点が並んでも大丈夫だろう。
その中で目指したいのは、もちろんチームを勝利に導きながら、選手自身の価値を高めること。特に小野 裕二と長沼 洋一はあと1ゴールで、2ケタ得点に乗る。長沼は2018年に岐阜でプレーをしているが、思い出深いスタジアムで2ケタに乗せられるか。
[ 文:斎藤 孝一 ]
