アウェイで松本と対戦するFC東京は首位の座を守れるか。フィッカデンティ新体制の名古屋は広島の本拠地に乗り込む【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第27節】

明治安田生命Ｊ１リーグは、28、29日に第27節が開催される。

首位のFC東京は、アウェイで松本と対戦。前節は鹿島との上位決戦に完敗。首位の座は守ったものの、鹿島に勝点1差に詰め寄られている。今節敗れれば首位から陥落する可能性もあるだけに、強い危機感を備えてこの試合に臨むはずだ。前節不発に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。対する松本は、前節神戸敗れ、降格圏から抜け出せなかった。粘り強い守備を保ち、相手の隙を突くカウンターがポイントとなるだろう。

首位に勝点1差に迫った鹿島は、ホームで札幌と対戦。今節勝利を収めれば、首位浮上の可能性もある。水曜日に行われた天皇杯では横浜FMに快勝を収めており、良い状態でこの試合に臨めるはず。3試合連続ゴール中のセルジーニョが、今節も爆発するか。対する札幌は前節、仙台に敗れて浮上の好機を逸している。今節はジェイと鈴木 武蔵の2人が出場停止となるだけに、代わってピッチに立つ選手の奮起が求められる。

3位の横浜FMは仙台の本拠地に乗り込む。現在3連勝中で、前節は広島との上位対決で快勝を収めている。3試合で11得点と攻撃陣が絶好調。今節も相手を押し込む戦いを展開するはずだ。仙台は前節、札幌に快勝を収め、5試合ぶりに勝点3を手にしている。調子を上げてきたハモン ロペスとシマオ マテの両外国籍選手の出来が、ポイントとなりそうだ。

川崎Ｆvs神戸は、攻撃的な戦いが期待できる。川崎Ｆは前節、磐田を下して7試合ぶりの勝利を手にした。久しぶりに無失点を記録した守備陣のパフォーマンスが今節もカギを握るだろう。神戸は前節、松本を下し勢いに乗る。怪我で離脱していたアンドレス イニエスタが復帰する可能性が高く、さらに質の高い攻撃を示してくれそうだ。

5位の広島は前節、横浜FMに敗れ、連続無敗試合が11でストップした。巻き返しの一戦となる今節は、ホームに名古屋を迎える。得点力不足を露呈するなか、森島 司ら若きアタッカー陣の爆発が求められる。対する名古屋は、今節を前に、風間 八宏監督との契約を解除。代わってFC東京、鳥栖を指揮したマッシモ フィッカデンティ監督が指揮を執る。攻撃スタイルから守備組織の構築に定評がある監督に代わり、どのような変化が生まれるのか。その手腕に注目が集まる。

Ｃ大阪vsＧ大阪の大阪ダービーも、今節の注目カードとなる。Ｃ大阪は4連勝で6位に浮上。さらなる上位進出も見えている。リーグ最少失点の堅守が、今節もカギを握るだろう。対するＧ大阪は前節鳥栖に勝利を収め、7試合ぶりに勝点3を手にしている。途中出場で結果を出した渡邉 千真の起用法がポイントとなりそうだ。

湘南はホームで清水と対戦。4試合勝利から見放されており、残留争いに巻き込まれつつある。得点は奪えているだけに、失点が増えてきた守備組織の修正が求められてきそうだ。対する清水は前節名古屋に競り勝ち10位に浮上。2ゴールを奪った西澤 健太が注目選手となる。

鳥栖vs浦和は、残留争いの直接対決となる。16位の鳥栖は前節、Ｇ大阪に敗れ連勝はならなかった。それでも一時期の不調からは脱した印象で、ハードワークと前線の決定力を武器に勝点3を狙う。対する浦和はＡＣＬでこそベスト4に進出したものの、リーグ戦では7試合勝利なし。水曜日に行われた天皇杯でもＪＦＬのHonda FCに敗れる失態を演じている。終盤の失点で勝点を落とすケースが目立っているだけに、90分を通じた安定した試合運びが求められるだろう。

最下位に沈む磐田は、アウェイで大分と対戦。7試合勝利がなく、監督交代後も3連敗。一つのゴールも奪えておらず、状態は深刻だ。チーム一丸となった戦いで、この苦境を乗り越えていくしかない。一方の大分は、前節湘南に競り勝ち、7試合ぶりに勝利を手にした。攻撃面に改善の兆しが見えたのは好材料で、この良い流れを今節にも持ち込み、再び上位争いに名乗りを上げたい。

■各試合の見どころをチェック
Ｃ大阪vsＧ大阪
鳥栖vs浦和
鹿島vs札幌
川崎Ｆvs神戸
大分vs磐田
仙台vs横浜FM
広島vs名古屋
松本vsFC東京
湘南vs清水