例年より早く2月14日に開幕した今季の明治安田J1リーグは、ここまで3試合を消化した。
リーグで唯一、開幕3連勝を達成したのは湘南だ。開幕節で鹿島に1-0と競り勝つと、2節ではC大阪を2-1で撃破。3節では浦和を2-1で下している。際立つのは鈴木 章斗と福田 翔生の若き2トップだ。昨季はともに二桁得点を記録したコンビは、ここまで前者が3ゴール、後者は2ゴールと2人で全得点を奪っている。勢いに乗る2トップに加え、5年目を迎える山口 智監督の下で高い組織力も備わるだけに、昨季は15位に終わったものの、今季は台風の目となる可能性は十分だ。
長谷部 茂利新監督を迎えた川崎Fも好スタートを切った。開幕戦で名古屋を4-0と一蹴すると、続く柏戦こそ勝ち切れなかったが、指揮官の古巣戦となった3節の福岡戦では2-1と逆転勝利。既存の戦力に加え、伊藤 達哉ら新戦力も存在感を放っており、長谷部監督が打ち出す新スタイルが速やかにフィットしている印象だ。
リカルド ロドリゲス監督を迎えた柏は大きく生まれ変わった姿を見せている。3-4-2-1の新布陣を採用し、ボール保持率が著しく向上。福岡、C大阪に勝利を収め、無敗で序盤戦を乗り切った。
ジャーメイン 良ら新戦力を加えた広島も、昨季同様ハイインテンシティを実現し、今季も力強い戦いを披露する。鬼木 達新体制の鹿島はレオ セアラと鈴木 優磨の強力2トップを軸に、攻撃的な戦いを実現している。
昇格チームも健闘を見せている。3年ぶりにJ1に復帰した清水は開幕2連勝を達成。ともに3連勝をかけた3節の広島戦では1-1の引き分けに終わったものの、強度の高い戦いを実現し、優勝候補相手に互角に張り合った。

1年でJ1に戻ってきた横浜FCは開幕戦こそ敗れたものの堅守を保ち、粘り強く勝点を積み上げている。インパクトを与えているのは岡山だ。J1初参戦のチームは開幕戦で京都を撃破すると、続く横浜FC戦には敗れたものの、3節のG大阪戦では2-0と快勝。横浜FCと同様に安定した守備に加え、前に向かう果敢な姿勢を保ち、初のJ1の舞台でも堂々たるパフォーマンスを続けている。
一方で、3連覇を狙う神戸は3試合連続ドローと勝ち切れない戦いが続く。ハードスケジュールと怪我人に苦しめられている印象だが、ここからギアを上げていくことができるか。3月の巻き返しに注目が集まる。
また町田、G大阪、東京Vの昨季の上位陣は早くも2敗を喫するなど、やや出遅れた印象だ。
積極補強を敢行した浦和は3試合を終えて勝ちがなく、スティーブ ホーランド監督を迎えた横浜FMも未勝利のまま。なかでも苦しんでいるのは福岡だ。金 明輝新監督を迎えたチームは、柏、G大阪、川崎Fに敗れ、開幕3連敗となった。スタートダッシュに失敗したなか、ここからいかにしてチームを立て直していくのか。新監督の手腕に注目だ。




































