ただ、両チームともチーム状態は思ったように上がっていない。鹿島は公式戦7試合連続無敗と、一見すると良い状態に見えるが、上田 綺世が海外移籍を果たして以降、直近2試合の引き分けは内容が伴っていない。リーグ前々節・C大阪戦では勝ち越したあとに再逆転を許す苦しい展開をなんとかドローに持ち込み、リーグ前節・札幌戦ではほとんど攻め手を作れないままスコアレスドローに終わった。札幌戦でベンチ外だった鈴木 優磨は練習に参加しており、試合出場には問題なさそうだが、「前半戦に得点を重ねていた2トップが不在で、得点力のところが足りていなかった」と札幌戦後にレネ ヴァイラー監督が指摘した攻撃のテコ入れができるかどうかで、試合内容は大きく左右されるだろう。
対するG大阪の直近の4試合を振り返ると、明治安田J1第15節で広島を2-0で下し、リーグ戦5試合ぶりの勝利。しかし、その後のJ1第19節からの3試合は、浦和と1-1で引き分けたあとに湘南、川崎Fとアウェイで2連敗。特に川崎F戦は前半だけで4失点し、0-4の大敗を喫している。開始早々に奥野 耕平が退場したことが響き、片野坂 知宏監督は「予期せぬアクシデントでしたが、10人で戦うこともある。前半、選手が少し意気消沈というか、リバウンドメンタリティーというか、はね返すパワーを感じられなかった」と大敗を残念がった。そこから中3日でどこまで立て直せるかが問われている。
日程的にはG大阪のほうが1日多い準備期間がある。鹿島は中2日で備えなければならないが、ディエゴ ピトゥカは「正直、1日はそんなに変わらないかなとは思っています」と話す。
「彼らも鹿嶋への移動があるわけなので、それでプラスマイナスゼロという形になるのではないかなとは思っています」 準備期間は少ないが、レネ ヴァイラー監督からは「食事と睡眠を十分に摂るように」という指示も出されていた。
今季、JリーグYBCルヴァンカップグループステージで同組だったこともあり、両チームはすでに三度対戦している。いずれも鹿島が3得点以上をマークして大勝。攻撃陣が得点力の高さを見せてきた。ただ、G大阪にすれば同じ相手に4連敗はしたくないだろう。しかも、4失点した直後だけに、ネジを巻き直して臨むことが予想される。ディエゴ ピトゥカも簡単な試合にはならないと予想していた。
「3試合とも非常に厳しいタフな試合でしたし、今回は一発勝負となると、なおさら難しい試合になってくるのではないかなと思います。臆病にならずに、積極的に、勝つためのプレー、姿勢というものをやっぱり全員が示さなくてはいけないかなと思います」 勝つことで次にコマを進めるだけでなく、チーム状態を上向かせるのはどちらだ。
[ 文:田中 滋 ]

