両チームのラウンド16を振り返ると、福岡はJ2栃木に対して佐藤 凌我のゴールで先制しながら前半終了間際と後半の立ち上がりに失点を喫し、逆転を許す。しかし、ウェリントンのゴールで追いつき、延長戦ではルキアンと山岸 祐也が加点し、4-2で勝利を収めた。
一方の湘南はJ1C大阪と対戦し、12分に大橋 祐紀のゴールで先制しながら、後半アディショナルタイムに失点。1-1で迎えた延長戦はともに得点が奪えず、7人目までもつれ込んだPK戦を5-4でモノにした。
両チームともにリーグ戦では2連敗中。リーグ戦での流れを変える契機にもなり得る一戦だけに、選手起用や戦い方の選択には注目したいが、近辺の試合日程には差がある。福岡はJリーグYBCルヴァンカップを勝ち残っている影響もあり、8月26日のリーグ前節・京都戦から公式戦5連戦がスタートしている。湘南は公式戦3連戦だが、リーグ次節は福岡よりも1日短い中2日での開催。試合日程の違いが両チームの選手起用に影響しそうだ。
日程的に苦しいのは福岡のほうだが、ここに来て負傷から復帰してきた選手が多く、長谷部 茂利監督は「全員が100%の状態に戻ったとは言い切れないが、だんだんと、戻そうと努力をしているし、ゲーム形式の練習もこなしているので、起用する方針」と話しており、最近のリーグ戦とは異なる顔ぶれで臨む可能性がある。その中でも湘南が古巣となる中村 駿や亀川 諒史の復帰戦となるかは興味深いところ。
両チームともに夏の移籍期間で新戦力を補強しているが、前所属チームで今年度の天皇杯に出場している場合は加入したチームでの出場が認められないため、福岡では鳥栖で出場の田代 雅也、湘南では清水で出場のディサロ 燦シルヴァーノと鹿島で出場のキム ミンテはプレーできない。このあたりのことを含めて、長谷部監督と山口 智監督がタイトル獲得に向けてどんなメンバーをチョイスするのかに注目したい。
長谷部監督は「まず強度で負けないことが前提で、そこは避けては通れないし、自分たちはそこを大事にしている。その上でさらに進歩するために、それ以外の部分でも力をつけていかないといけない。自分たちができるプレーの幅を持たないと、いろいろなチームに、いろいろな状況に対応できないことをひしひしと感じている。対応力は確かに上がっているとは思うが、少しずつでも上げていきたい」と話している。
ともにハードワーク、プレー強度を大事にするチームで、そうしたベーシックな要素で相手を上回ることを意識しながら、プラスαの部分をいかに発揮できるかが勝負のカギになりそうだ。
今季すでにリーグ戦で二度対戦しており、福岡が2勝を収めている。3回目の勝者は果たしてどちらか。
[ 文:島田 徹 ]


