FC東京は明治安田J1第27節・京都戦で0-4の大敗。松橋 力蔵監督が「自分たちのミスでの失点で、もっと細部へのコーチングや準備が必要だったと思います。トレーニングでも繰り返し伝えていたことなので、少し油断があったのかもしれません」と語ったとおり、開始8分と13分という早い時間帯で立て続けにPKでの失点を喫した上に、3点ビハインドで迎えた81分には自陣深くでのボールロストから失点。PKシーンにしても、相手にしてやられたというよりも、“ミス”の色合いが濃かった。
京都戦の開催が日曜日だったため、FC東京は中2日のハードスケジュールとなる。京都戦では長友 佑都、橋本 拳人、小泉 慶の3名が警告を受けており、週末に行われるリーグ次節・名古屋戦は累積警告で出場停止となるため、今回の浦和戦に主力をつぎこめるとポジティブに考えたほうが良いかもしれない。
公式戦3連戦を乗り切るにあたって、京都戦でJリーグデビューを飾ったJFA・Jリーグ特別指定選手の小湊 絆が悪くないプレーを見せたのは好材料だろう(※小湊 絆はFC東京での天皇杯出場は不可)。ラストパスを出したマルセロ ヒアンのオフサイドで取り消しになったとはいえ、投入直後の85分にゴールネットを揺らした姿はチームのみならずファン・サポーターを勇気づけたはずだ。
ただやはり、ここまでリーグ戦15位と苦しんでいるように、戦い方が安定していないのも事実。橋本 拳人は試合後、相手プレスの餌食となったことについて「うまくはがせればチャンスになるけど、奪われればピンチになるのは分かっていました。精度の問題なのか戦い方自体なのか、そのあたりは選手・監督含めて話し合わないといけないと思っています」と語った。天皇杯のタイトル獲得に向けて、そして背後からうっすらと迫る降格圏から脱するためにも、きっかけとなる一戦にしたい。
一方の浦和は、直近のJ1第27節・柏戦で2点を先行しながら4失点を喫しての逆転負け。試合後のマチェイ スコルジャ監督はこれまでで最短だったかもしれない早さで、言葉少なに会見を切り上げた。ダメージはこちらのほうが大きかったかもしれない。
「かなり自由にわれわれの陣内に入ってこられてしまい、思いどおりの守備ができなかった試合でした」(マチェイ スコルジャ監督)と語ったように、前半からボールを握られ続け、根負けしたような結果となった。今季ここまでを振り返っても、プレッシングとボール保持が比較的不得手な相手に対しては主導権を握れるものの、そうでない相手をうまく押し込めず、押し返せず、耐える時間が長くなりがちとなっている。
FC東京とは先月にリーグ戦で対戦したばかりだが、そのときもリードを奪いながら時間の経過とともに守勢に回り、逆転勝利を許してしまった。同じ轍を踏むわけにはいかず、重心を高くして戦うことにもう一度トライしたい。
FC東京が中2日なのに対し、浦和は中4日と日程的にはやや有利だが、台所事情は浦和のほうが苦しい。欠場している小森 飛絢の復帰は最短でも週末であると考えられ、新加入のFWイサーク キーセ テリンも完全移籍加入の“合意”が発表されたばかりで、もう少し時間がかかる。出場機会に恵まれない選手たちがどれだけ奮起できるか、また指揮官が彼らをピックアップできるかが大きな焦点となる。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
