東京五輪・パラリンピックの影響でアウェイ連戦を強いられたFC東京は、その間に7試合のリーグ戦を消化。結果としては3勝2分2敗と勝ち越しに成功して帰ってくることができた。特にここ3試合は負けなしで2連勝中。AFCチャンピオンズリーグ出場圏内の3位・神戸とは勝点6差に位置しており、終盤戦に向けて十分射程圏内だ。
さらにJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝では札幌と激突。アウェイで戦った第1戦は1-2で敗れたが、レモンガススタジアム平塚をホームとみなして戦った第2戦は2-0の勝利を飾り、逆転での準決勝進出を決めた。
この期間を振り返り、結果以上に手ごたえを得たのが内容面だ。特にチーム全体で取り組んできた攻撃が形になっていることはプラス材料である。ブラジル国籍選手を中心とした高速カウンターを生かしながらも、それ一辺倒にならず、最終ラインと中盤でボールを動かし、相手を揺さぶる攻撃にトライ。攻撃と守備の分業感が強かったチームが全体としてつながり始め、ブラジル国籍選手と日本人選手のコンビネーションが深まった。
前節・神戸戦のレアンドロの決勝点や、ルヴァンカップ準々決勝第2戦の東 慶悟の追加点はその成果が結果として実になった。複数の選手が距離感よくポジションを取り、テンポよくパスがつながった末のゴールだった。
あとはこの勢いと内容を続けていけるかどうか。今季、長谷川 健太監督が課題の1つに挙げ、繰り返し言葉にするのが継続性。力のある選手はそろっているだけに、集中力を保ち、ベクトルの方向を定め、全員で勝点3をつかみたい。
対する柏は8月終盤に連勝を飾り、順位が浮上。徳島、横浜FCとJ1残留を争うチームとの直接対決を制し、ライバルに差をつけた。FC東京と違って代表ウィークに試合がなかったため、準備期間は十分にあった。そこでどんなレベルアップが図られ、ネルシーニョ監督の下、どんなFC東京対策が施されたのか。それをピッチ上で忠実に表現できるかどうかが勝敗を左右する。
5月の前回対戦ではFC東京が圧倒的なパワーとスピードを生かし、柏を4-0で粉砕。連敗を5で止めた“青赤”はそこから調子を上向かせた。それ以来の再戦。ホームでFC東京がダブルを演じるか。アウェイに乗り込む柏がやり返すか。勝利への思いで上回るのはどちらだ。
[ 文:須賀 大輔 ]
