浦和は9月1日と5日に川崎FとJリーグYBCルヴァンカップ準決勝進出を懸けて激突。明治安田J1首位チームとの激闘を制し、見事次のステージへ勝ち上がった。
そこから1週間が空いて迎えたのが前節・横浜FC戦。ノックアウトステージの激しい戦いも経て、8月から続いていた公式戦8連戦が終わる。嫌でも一息ついてしまうタイミングでの、「生き残りを懸けた戦いを行っているチーム」(リカルド ロドリゲス監督)との対戦。
J2降格圏に沈んでいるチームが相手とはいえ、足をすくわれそうな条件はいくらでもそろっていて、事実、決定機に近い形も何度か作られた。しかし、「この試合は戦術が40%だと。あとはメンタルの部分が60%、もしくは70%くらい重要だという話をした」と指揮官がしっかりとマネジメントしてきた浦和は見事2-0で勝利。
ここ数年、今季もリーグ前半戦では頻繁に顔をのぞかせていた、リードしてからの油断のような緩さは、少なくともハッキリとピッチに表れることはなかった。浦和は少しずつ勝者のメンタリティーを取り戻しつつある。
アレクサンダー ショルツが最終ラインに要塞を築き、江坂 任が最前線で攻撃をつかさどるなど夏の新戦力も急速にフィット。ルーキー・大久保 智明もプロ初ゴールを挙げた。試合から離れていた西 大伍や山中 亮輔も戦列に復帰し、“ロングスパート”へ向けて体制は整いつつある。
そんな状況で迎えるC大阪戦は見どころが多い試合になる。浦和からすれば、前回対戦は圧倒的にボールを支配して攻め込みながらも0-1と敗戦。構築途上の攻撃は機能性を十分に発揮できず、守備でもセットプレーのチャンスをモノにされた。
お互い状況もメンバーも替わっての再戦だが、今回は個々の対戦にも見どころがある。1つは小泉 佳穂と坂元 達裕のライバル対決。FC東京U-15むさし、前橋育英高と同じチームで切磋琢磨してきた2人の対決は、前回対戦では実現しなかった。どちらのキックフェイントがよりゲームに貢献するかに注目だ。
もう1つの目玉が酒井 宏樹と乾 貴士のマッチアップ。ともに欧州と日本代表の舞台で活躍してきたビッグネーム同士の対決だ。ポジション的にも、右SBの酒井と左サイドを主戦場とする乾はがっちりかみ合う。両者が出場すれば何度も激突することは必至だ。
浦和としては、この試合は順位と勝点以外にも負けられない理由がある。今回は83日ぶりの埼玉スタジアム2002での試合。東京五輪の影響で同会場が使用できない間、ホームゲームは“聖地・駒場”で開催。浦和駒場スタジアムでは一度も敗北を喫することがなかった。その勢いを埼玉スタジアム2002にも持ち込んでさらに加速したい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
