FC東京は直近の明治安田J1第29節・横浜FC戦で熱い姿勢を披露した。11年ぶりにFC東京に復帰した長友 佑都の“再デビュー戦”でもあったゲームで、ディエゴ オリヴェイラとレアンドロが2ゴールずつを決め、4-0の完勝を収めた。スコア以上に光ったのが選手たちの戦う姿。淡泊な内容で敗れた第28節・柏戦後に長谷川 健太監督が強く求めた“熱量”がピッチ上の至るところから感じられた。そして、その中心にいたのは経験豊富な長友。背番号50の背中が頼もしく見えた一戦だった。
あとはこれをどう続けていくか。何度も課題として挙げているように、今季は良い内容のゲームが続かない。能力のある選手がそろい、どの相手にも勝てるチーム力はあるだけに、そこでの継続性が求められる。ボランチの一番手としてピッチに立ち続ける安部 柊斗は、「いまは非常に良いトレーニングができているし、ゲームの入りは集中したい。上位を目指す上で、名古屋は絶対に倒さないといけない相手」と意気込みを口にした。
ACL出場圏内に位置する名古屋との勝点差を考えれば、この試合は絶対に勝たなければならないゲームだ。ホーム4連戦の3試合目を勝ち取り、勝点差を『5』に縮めたい。
対する名古屋はいまJリーグで一番波に乗っているチームと言っていいだろう。14日のACLラウンド16では、シュヴィルツォクのハットトリックなどで韓国の大邱を撃破。日本勢唯一のベスト8進出を決めると、18日にはJ1第29節・横浜FM戦に2-1で勝利し、リーグ戦での負けなしを『6』に伸ばした。その6試合で喫した失点はわずかに『2』で5勝を挙げていることが何よりも好調の証である。
名古屋の戦いぶりを見ていると充実度が伝わってくる。シュヴィルツォクだけでなく、CBのレギュラーに定着しているキム ミンテが夏場の加入ながらフィットすれば、本職はSBながらサイドハーフで起用されている森下 龍矢も馬力のあるドリブルと運動量でチームへの貢献度が高い。さらに、エースの金崎 夢生も長期離脱から戻ってきており、盤石の陣容だ。
4月上旬に行われた前回対戦は互いに集中力を切らさない戦いぶりを見せ、堅守と堅守がぶつかり合い、スコアレスドローに終わった。ただ、ゲーム内容的にはハイレベルだっただけに、今節も同じように堅く緊迫感のある90分となりそうである。10月にはJリーグYBCルヴァンカップ準決勝でぶつかる両者が、熱きバトルを見せてくれることを期待したい。
[ 文:須賀 大輔 ]
