広島は11勝12分9敗の勝点45で10位。城福 浩監督の下、整備された守備から迫力ある攻撃に転じられる組織を作っている。特にベテランGK林 卓人や佐々木 翔ら強固な守備陣がチームに安定感を与えている。攻撃陣は終盤戦で負傷者が重なっているが、浅野 雄也のスピードや森島 司の技術など、武器を組み合わせてゴールを目指す。
現在は2連勝中で、直近の第31節は上位の名古屋相手に浅野の決勝点を守って、1-0と完封勝利を果たした。日程の都合上、第32節は先に消化していたため先週末は公式戦がなかったが、練習試合を積んで準備万端でアウェイに乗り込む。
一方、仙台は対照的に苦しい状況にある。4勝11分17敗の勝点23で最下位に沈む。この苦しい状況を、3試合ぶりに戻ってきたホームでなんとか変えたいところ。この試合から青色の“2021リミテッドユニフォーム”を身につけ、気持ち新たに勝利を目指す。手倉森 誠監督の下で整備してきた守備が形になってきた一方で、得点力に課題を残しているのが苦戦の要因。しかし、開幕戦で広島相手に得点した赤﨑 秀平や、体が強くキープ力に優れるフェリペ カルドーゾらの個性をうまく組み合わせ、なんとかゴールをもぎ取りたいところだ。
前節はJ1残留争いのライバルである大分と戦い、0-2で敗戦。その反省点として手倉森監督は「マイボールになったときに全員がボールに絡んで、引き出す動きをしなければいけない」と話した。前節をケガで欠場した西村 拓真や富樫 敬真といったFW陣が復帰できれば、さらに攻撃の幅も広がる。
両チームは今季公式戦で3回対戦した。J1の開幕戦では広島がジュニオール サントスの加入後初ゴールで先制したものの、退場で1人少なかった仙台が終了間際に赤﨑のゴールで追いつき、引き分けた。JリーグYBCルヴァンカップでの2戦はいずれも仙台が勝利。特にこの2試合で目覚ましい活躍を見せたのがルーキーの加藤 千尋で、アウェイでは自身のプロ初ゴールが決勝点となって勝利を呼び込み、ホームでは1ゴール1アシストで3-0の大勝に貢献した。加藤 千尋は今回の対戦に向けて、「ゴールやアシストでチームに貢献していきたい。チームとしても絶対に勝たないと残留という道が見えてこないので、まずは広島戦で勢いをつけてどんどん勝っていきたい」と勝利への強い意欲を口にしている。
今季4戦目となる対戦で、仙台が再び勝利して浮上への足がかりとできるか、それとも広島が借りを返すか。
[ 文:板垣 晴朗 ]


