「本当にこのゲームは大事だったと思うし、今日出たメンバーを含めて次につながるゲームになった」と片野坂 知宏監督は大分戦後に喜びを口にしたが、日頃出場機会から遠ざかっている選手、G大阪デビューを飾った韓国籍CBクォン ギョンウォンらが好パフォーマンスを見せた。リーグ戦で出場機会を得ている選手にとっては刺激になったはずだ。
G大阪は公式戦4試合負けがなく、徐々に片野坂監督が目指す攻守にアグレッシブで縦に速いスタイルを見せ始めている。ただ、リーグ戦ではアウェイで2試合連続ドローと勝ち切れない試合が続いていることも事実である。
リーグ前節は清水相手に後半アディショナルタイムに追いつき、執念を見せたものの、3連戦を同じ顔ぶれで戦ってきたこともあり、選手の疲労感は明らかだった。ルヴァンカップではターンオーバーを行い、休養十分な状態で挑めることは好材料だ。片野坂監督が頭を悩ませるのは、湘南から期限付き移籍中で、契約の関係で今節に出場できない齊藤 未月の代役探しである。
ホーム初勝利を飾った明治安田J1第6節・名古屋戦以降、ダワンと齊藤のボランチコンビが攻守両面で機能していただけに、その穴埋めは決して簡単ではないが、ルヴァンカップの大分戦では奥野 耕平がアグレッシブな守備でチームを引き締めた。「リーグ戦で充実させていくこと、層を厚くしていくことはすごく大事。連戦になる湘南戦に向けて、いろいろな準備ができるなというところを感じている」と指揮官が口にした言葉は、奥野らを指していると考えてもいいはずだ。
一方、G大阪以上に勝点3が必要な立場に立たされているのが最下位の湘南である。8試合を終えて3分5敗で神戸とともに今季未勝利。ルヴァンカップDグループ第4節ではFC東京に2-1で勝利し、グループ首位を快走しているが、その勢いとともにリーグ戦初勝利を目指す。
G大阪から期限付き移籍中の守護神・谷 晃生は契約の関係でピッチに立てないが、チームの狙いは徐々に体現し始めているだけに、敵地でも臆することなく戦うはずだ。片野坂監督がG大阪のコーチ時代にともに時を過ごした山口 智監督にとっては試合当日が44回目の誕生日。選手も勝利をプレゼントすべく、モチベーション高く昨季の最終節で残留を確定させたピッチに立つだろう。
[ 文:下薗 昌記 ]
