ホームのFC東京は前節・福岡戦で非常にショッキングな敗戦を喫した。開始早々の4分にCKから守備の呼吸が乱れたところを突かれ先制点を許すと、24分に松木 玖生が相手のパスミスを見逃さずプロ初ゴールを決め同点に追いついたが、そこから大量失点。前半のうちに勝ち越し点を許すと、後半はクロスやカウンターからさらに3点を奪われ、試合前までリーグ最少失点を誇っていた守備が崩壊した。
さらに、このゲームでは今季初めてディエゴ オリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロのブラジル国籍選手3人を前線に並べた布陣で挑んだが、攻撃に厚みが出た一方でチーム全体のバランスに歪みが出てしまった。ブラジリアントリオの共存にはまだまだ整備しなければならないことが多い現実も突きつけられた。
中4日でホームに迎える相手はビルドアップとカウンターに定評のある鳥栖。前線からのプレッシャーが中途半端になれば好きなようにボールを動かされ、攻めに出ていったときのボールの失い方が悪ければ、カウンターの餌食になる可能性は高い。チーム全体のバランスを考えた布陣と選手起用がアルベル監督には求められる。
そこでフレッシュな選手を起用するならば、山下 敬大に注目。今季チームに加わった万能型ストライカーは出場時間が限られている中でも懸命にプレーしている。リーグ戦でもカップ戦でもゴールネットを揺らすことはできているが、どちらも際どい判定によってゴールを認めてもらうことができず、加入後初ゴールはまだお預けの状態である。そんなストライカーが昨季まで在籍した鳥栖相手に今季初ゴールを決めれば盛り上がるだろう。
対する鳥栖は11試合を終えて7分と引き分けが多いが、負けは第8節・京都戦のみ。前節・C大阪戦も終盤に追いついてのドローであり、前々節・柏戦は効率よく得点を重ね、今季3勝目を奪うなど、着実に勝点を重ね、上位グループをキープしている。
開幕からここまでほぼ固定したメンバーでリーグ戦を戦ってきた中で、この試合は3連戦の3試合目。アウェイ・柏戦、ホーム・C大阪戦、そしてアウェイ・FC東京戦と九州と関東を行ったり来たりする長距離移動を伴う連戦の中で、策士・川井 健太監督がどのようなメンバーを並べるのかが1つの注目ポイントとなる。
過去2シーズンのリーグ戦で鳥栖はFC東京に4戦全勝と抜群の相性を誇る。両チームともに今季から監督が代わった中でもそのジンクスは続くのか。勝点2差の上位直接対決は、熱いバトルが期待できる一戦になりそうだ。
[ 文:須賀 大輔 ]
