FC東京は5月に入って苦しんでいる。4月29日に国立競技場で行われた明治安田J1第10節・G大阪戦で勝利して以降、5月のリーグ戦では3連敗中である。
それぞれ試合内容を振り返っても、なかなか自分たちが思い描いたようなゲーム展開になっていない現実がある。第11節・福岡戦は開始早々にCKから先制を許すと、一度は松木 玖生のプロ初ゴールで同点に追いつくも、前半のうちに勝ち越しを許す。1点ビハインドの後半は攻守のバランスを崩し、3失点。試合前までリーグトップの失点数の少なさを誇っていた守備が崩壊した。前々節・鳥栖戦ではボールを握る時間は長かったが、それがチャンスやゴールに結びつくことはなく終盤に突入。最後は直接FKを沈められ、連敗となった。そして、前節・磐田戦ではゲームの入りに失敗。警戒していたカウンターから先制点を奪われると、後半途中に追いついた流れを生かせず、またしても終盤にクロスから決勝点を献上し、勝点を持ち帰ることはできなかった。
それでも今季から指揮を執るアルベル監督は、試合を重ねるごとにチームが成長していることを強調。ボールを持てる時間やゲームをコントロールできる時間が増えていることに手ごたえを示し、前向きな言葉を並べている。ホームに帰って戦う今節では、早く内容と結果がリンクするゲームを見たいところである。
そのための明るい材料を挙げるとすれば、キャプテンの森重 真人が帰ってくること。CBとして守備の要を務めるだけでなく、チームに安心感と安定感をもたらす存在としてこれ以上の選手はいない。くしくも3連敗中は背番号3が不在であり、主将を欠いた影響が大きかったことは否めない。18日のJリーグYBCルヴァンカップDグループ第6節・福岡戦で試運転を行った頼れる男のリーグ復帰戦を勝利で飾りたい。
一方の柏はここまで開幕前の下馬評を覆す戦いを見せている。開幕から上位争いを賑わす存在として注目を集めると、第8節から第10節にかけては3連敗を経験するも、そこから踏ん張りを見せ、上位に居続けていることは評価できるだろう。
全員が連動した前線からの守備や、若きエース・細谷 真大とゲームメーカーのマテウス サヴィオを中心とした高速カウンターはリーグ屈指のパンチ力を誇る。最終ラインからビルドアップを試みてくるFC東京はスタイル的に相性の良い相手となるだけに、立ち上がりからハイテンポ、ハイインテンシティーで襲いかかり主導権を握りたい。トップ3を追いかけるためにはここで連敗しているわけにいかない。
[ 文:須賀 大輔 ]
