磐田はリーグ中断明けに1勝1分と無敗をキープしていたものの、前節は好調な広島に力の差を見せつけられる格好となってしまった。大森 晃太郎を前線の中央で起用するゼロトップという特殊な形でスタートしたが、セットプレーからの2発でリードを許すと、そのあとに自陣でのミスも絡んで0-3の敗戦。結果としては6月の良い流れを継続することはできなかった。
ただチームのパフォーマンスは、スコアほど悪くはなかった。前線からの守備や切り替えといった、これまでの課題であったJ1基準の強度という点も、上位の広島を相手に互角に渡り合う時間も作れたことで、チームとしての成長を感じられる部分が少なからずあった。結果が求められる現状ではあるものの、そこだけに左右されるのではなく、課題と向き合いながら変わらずにチームが成長していくことが最も重要だ。
その中で広島戦での課題は、ゴールへの期待感が薄かったこと。大森をゼロトップで起用したことによって中盤でテンポの良いパスワークが生まれていたものの、ファビアン ゴンザレスや大津 祐樹を欠いている影響が少なからずあったことは否めない。しかもその大森も負傷交代。個人で違いをもたらせる選手たちが離脱してしまっているのは大きな痛手だ。もちろん無得点が続いている杉本 健勇の復活が課題解消への一番の良薬となるが、リーグ戦での前回対戦で貴重な同点弾を決めているジャーメイン 良もここ3試合は途中出場から試合の流れを変え、コンディションも上向き。前線のパワー不足をどのように補っていくかが問われている中、彼らの奮起が必要不可欠だ。
一方の福岡は、明治安田J1第14節・横浜FM戦で勝利して以降、5試合白星がなく苦しんでいる。前節はFC東京と2-2のドロー。連敗を『2』で止められたことは好材料だが、気づけば降格圏がすぐそこまで近づいている。その状況から1試合でも早く抜け出すためにも、今回の直接対決は福岡にとっても重要な意味を持つゲームとなりそうだ。
注目はやはり古巣戦となるルキアンだ。福岡では先発に定着し切れない苦しい時期が続いているが、FC東京戦で与えられた久しぶりの先発機会では、山岸 祐也の落としを仕留めて貴重な先制点をマークするなど、好パフォーマンスを見せた。JリーグYBCルヴァンカップDグループ第4節では、加入後初得点を磐田相手に決めている背番号17。古巣のスタジアムでどんな活躍を見せてくれるか注目だ。
[ 文:森 亮太 ]
