ここまで1分1敗と、3年ぶりのルヴァンカップで勝利を飾れていない磐田。ただ、初戦の湘南戦は前半の失点を覆せずに0-1と惜敗したものの、湘南のハイインテンシティーに対して試合の中で適応する姿も見せた。また、新型コロナウイルス感染症の影響で日程がスライドしたDグループ第1節・FC東京戦も、相手に退場者が出た中でスコアレスドローと悔しさが残る結果には終わったものの、自分たちの狙いを90分間体現しながら主導権を掌握できた。チームを成長させていく過程としては、一歩ずつ階段を上りながらパフォーマンスを向上させられている。この歩みを今節も続けたいところだ。
ここまでの2試合は、リーグ戦の合間に開催されたこともあって、若手中心の編成で戦っている。今回はインターナショナルマッチウィークに入ったことで、リーグ戦が一時中断。直近の明治安田J1第5節・浦和戦は自分たちの狙いが立ち上がりから機能せず、ショックな敗戦を喫しているだけに、福岡戦をどのように活用していくのか。伊藤 彰監督の人選、そして戦術は注目が集まるポイントだ。
また両者は、今季のリーグ開幕戦で対戦している。そのときは磐田が終了間際にジャーメイン 良の同点弾で追いついたものの、試合全体を見れば球際での強度やプレースピード、切り替えと、サッカーの基本的な部分で福岡に差を見せつけられた。約1カ月のときを経て迎える再戦では、どのようなゲームを見せてくれるか。J1屈指の強度を誇る福岡に対して、互角以上に渡り合う姿を期待したいところだ。
対する福岡は、2位につけている今大会とは対照的にリーグ戦では開幕から4戦勝ちなしと苦しんでいたものの、J1第5節のG大阪戦では、相手の反撃を振り切って3-2で初白星。もちろん3点差から終盤に1点差まで詰め寄られたところは反省が残るが、チームとしては風向きを変える1勝となったはずだ。
その中で注目は、移籍後初めてヤマハスタジアム(磐田)に凱旋するルキアンだろう。リーグ戦での開幕4試合はスタメンでピッチに立っていたが、G大阪戦は途中出場。そのタイミングでチームが初勝利というのは、悔しさを感じているに違いない。また、ここまで無得点でもあるだけに、福岡としても背番号17の覚醒を待ちわびているはずだ。
しかし、磐田としても昨季までのエースにそう簡単に仕事をさせるわけにはいかない。ルキアンの特徴をよく把握している元チームメートは、リーグ開幕戦で良さを消すことができていた。慣れ親しんだスタジアムで福岡の新エースが現状を打破する今季初得点をマークするのか、磐田DF陣が二度目の対戦でもルキアンを抑え込むのか。このマッチアップからも目が離せない。
[ 文:森 亮太 ]
