ただ、両チームの相関関係は広島に傾いている。5月7日にエディオンスタジアム広島で対戦したときは、広島が3-0で完勝。鹿島は思うようにボールを前進させてもらえず、上田 綺世を狙ったロングボールも相手の3バックに封じられ、シュートを6本しか打つことができなかった。
その広島は、水曜日にJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦を横浜FMと戦い、3-1で快勝した。14分に柏 好文のゴールで先制すると、後半に入ってすぐレオ セアラに同点ゴールを許すも、セットプレーの流れから荒木 隼人のゴールで突き放し、FKのディフレクションから野津田 岳人の得点で締めくくった。鹿島に完勝した横浜FMをねじ伏せる勝利だっただけに、自信を深めて県立カシマサッカースタジアムに乗り組んでくることだろう。体調不良やケガ人が多かったことから、リーグ戦直近4試合で2分2敗と苦しい時期を過ごしていただけに、この勝利を転機としたいところだ。
迎え撃つ鹿島は復調への手がかりがつかめていない。鹿島も直近の4試合で3分1敗と勝利から遠ざかっている。試合がなかった2週間の期間でチームを立て直したかったが、そこで体調を崩して練習に参加できない選手が多く、思ったようなスケジュールでチーム作りを進めることができなかった。レネ ヴァイラー監督は「この2週間というのも簡単な状況ではありませんでした」と認めつつ、「ケガで離脱している選手たちも帰ってくると思いますし、一つひとつ自分たちの課題を明確にしながら、チームを向上させていきたいと思います」と続けた。その言葉どおり、今週に入ってケガで離脱している荒木 遼太郎、松村 優太、名古 新太郎を除く全員が練習に参加できている。なんとか巻き返しを図りたい。
選手が戻ってきているのは広島も同じだ。
「体調不良とか、いろいろな事情で出られなかった選手たちがいました。それからドグ(ドウグラス ヴィエイラ)がケガから戻ってきたというところで、もう一度良いメンバーがそろった」 ミヒャエル スキッベ監督も横浜FMから勝利を挙げたことに手ごたえを感じていた。鹿島は1週間の準備ができるのに対し、広島は中2日、しかも敵地で戦わなければならない。状況の有利を生かして鹿島が結果に結びつけられるか、それとも逆境をはね返す力強さを広島が見せるか。熱い戦いが期待される。
[ 文:田中 滋 ]

