札幌は前節、湘南とのアウェイ戦で5-1の快勝。5戦未勝利と苦しい状況で迎えた一戦だったが、立ち上がりに駒井 善成が鋭くシュートを蹴り込み、その直後にも興梠 慎三がJ1通算160得点目となるゴール。41分にも興梠のポストプレーから宮澤 裕樹がミドルシュートを叩き込む。69分には左CKから田中 駿汰が頭で合わせて4点目。その3分後にはJリーグデビューとなったタイ代表MFスパチョークのパスを受けた青木 亮太が蹴り込んで総仕上げ。その後1失点したものの展開には影響なく、得失点差のマイナスも軽減させる大きな勝利となった。
立役者となったのは、負傷離脱から約3カ月ぶりの復帰となった小柏 剛だ。スピードが売りのこの選手は何度も相手守備陣の背後へ飛び出して攻撃に奥行きを作り、湘南の守備ラインを乱すことに成功していた。自身の得点こそ生まれなかったものの、大量得点の下地を準備したのは間違いなくこの背番号19である。ここからチームのさらなる浮上に貢献する可能性もある。
一方、神戸の前節は敵地でC大阪に0-3で敗れた。22分に自陣でのパスミスから先制点を献上すると、31分に追加点を許す。後半にフィジカル面での特徴を持つ選手を投入したことで、パワーを生かして押し込む時間帯を生み出したものの、そこから得点を奪うまでには至らず。逆に終盤に決定的な3点目を奪われてしまった。
第19節からの3連勝で復調の兆しを見せてはいたものの、なかなかそれを継続し切れないのが現在の神戸だ。攻撃陣にはアンドレス イニエスタをはじめ、大迫 勇也など実力者が並ぶ。この夏の移籍期間にもステファン ムゴシャや小林 祐希といった質の高い選手を迎え入れている。しかしながら、なかなか歯車がガッチリとかみ合ってはいないようで、順位は18位。10日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦でも福岡に敗れ、敗退となってしまった。力のある選手がそろうだけに、契機となる勝利を1つ得て、良い流れを生み出したい。
そんなチーム同士の対戦だが、期待したいのはやはり熱い攻め合いだ。前節5得点の札幌と攻撃陣にタレントがそろう神戸。相手ゴールへアグレッシブに迫り合う展開で、札幌ドームのスタンドに拍手の渦を巻き起こしてほしい。期待は膨らむばかりだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

