柏は前節、敵地で京都と対戦。序盤はセカンドボール争いで後手を踏み、GKとDFの連係ミスもあって先制点を献上してしまう。しかし、そのショックを引きずらずに前半のうちに追いつくと、後半アディショナルタイムに途中出場の武藤 雄樹が劇的な決勝ゴールを決めて逆転。「最後の最後にああいった形で1点が入るというのは、選手たちが最後の最後まであきらめずに仲間を信じて走り抜けてくれた結果だと思う。こういった形で勝利できて非常に良かった」(ネルシーニョ監督)。今季初の4連勝を達成し、首位・横浜FMと勝点6差の2位に浮上した。
ネルシーニョ監督が今季の飛躍の要因として語ったのが、「選手一人ひとりの役割を明確にしたこと」。攻守において個々が自らのやるべきことを迷うことなく実行する、その姿勢が結実しているのがいまの柏だ。また、それはここまでなかなか出番を与えられていない選手たちにも当てはまる。京都戦では複数の主力選手が欠場したものの、ルーキーの田中 隼人や土屋 巧も堂々たるプレーで存在感を発揮して、チームの勝利に貢献。誰が出ても高強度を保ち、自分たちのアグレッシブなサッカーを体現できている。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの柏だが、武藤は“先”を見ずに戦うことの重要性を説く。「一試合一試合、全力で戦ってきた結果がいま。そういったレイソルの形は崩れなくていいと僕は思っているので、変に優勝を意識するよりかは、今までのようにひたむきに戦い続けることが大事になると思う」。目の前の相手に対して死力を尽くすことが、柏にとって勝点3獲得の一番の近道。約1カ月ぶりのホーム・三協フロンテア柏スタジアムで、大勢の柏サポーターに歓喜をもたらせるか。
一方の広島は前節、敵地で鹿島と対戦。両チームともチャンスがありながら決め切れない中で、84分に川村 拓夢が、後半アディショナルタイムにエゼキエウが得点を挙げ、5試合ぶりの勝利を収めた。ゴールを決めた選手はともに途中出場で、ミヒャエル スキッベ監督は「選手が代わったとしてもレベルが落ちずにプレーできることを今日は証明できたと思う」と鹿島戦後に話した。
また、今週水曜日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦・横浜FM戦では2-1で勝利。2戦合計5-2で準決勝進出を決めた。これで公式戦3連勝と再び調子を上げてきた一方、心配なのは横浜FM戦で負傷交代した選手の状態。「塩谷(司)はトレーニングで痛めていた腰が悪化してしまった。野上(結貴)はねん挫による交代だった」とミヒャエル スキッベ監督は横浜FM戦後に2選手の状態を明かした。出場できないとなれば痛手だが、その場合は他選手の奮起を期待したい。
柏と広島の勝点差は『4』。柏が勝点差をさらに広げるのか、それとも広島が縮めるのか。注目の上位対決は8月14日、18時30分キックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
