札幌は前節、ホームで神戸に0-2で敗戦。開始直後は積極的に相手の背後を狙い、小柏 剛の走力を生かし、好機を作った。しかし、28分に自陣でパスミスをすると、神戸にうまく持ち運ばれて先制点を献上。前半終了間際にもミドルシュートを叩き込まれて2失点目。味方選手に当たってゴールマウスに収まる不運な形だったが、悪い時間帯の失点で相手を勢いづかせてしまった。後半は神戸の堅い守備にことごとくはね返されてしまいタイムアップ。不調にあえぐ神戸に力負けする結果となってしまった。
今季は1つ良い形で勝利しても、そこから白星を重ねることができず、順位と調子を高められていない。前々節・湘南戦では5-1という快勝を収めていただけに、今回こそはと意気込んだものの、かなわず。勢いに乗り切れないままラスト9戦まで来てしまった格好だ。
一方、8月の北海道に乗り込む鳥栖は前節、名古屋と対戦してスコアレスドロー。立ち上がりから得意のパスワークで揺さぶりをかけたが、名古屋の堅い守備を乱せない。なんとか作った決定機も相手GKの好守に阻まれた。一般的にはそうした展開になると、ちょっとしたスキから失点をして流れを悪くしてしまいがち。しかし、この日の鳥栖は朴 一圭やファン ソッコが集中力を切らさない素晴らしい守備を披露。得点こそ奪えなかったものの、相手の攻撃もシャットアウトして、勝点1を獲得した。
今季の鳥栖は連動性のあるパスワークで好ゲームを演じているが、粘り強い守備も光っている。対戦相手によって最終ラインの陣形を変えながら、体を張ったプレーで押し返す。マイボールになると後方でGKも組み込みながらボールを動かし、試合のリズムを整える。そうしたタフさと狡猾さを兼ね備える守備陣が土台となり、アグレッシブなパスサッカーを遂行している。
さて、そんな両チームの対戦だが、やはり見どころとなるのは鳥栖の小気味よいパスワークと、札幌の威勢の良いマンツーマンディフェンスとの激突だろう。双方のチーム戦術の肝がガッチリと組み合い、どちらが上回るか。
前回対戦では鳥栖のパスワークが上回って大勝しているだけに、札幌としてはホームでリベンジを果たしたいところだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

