札幌の前節は敵地で横浜FMと対戦して、スコアレスドロー。雨が降る難しいアウェイゲームだったが、優勝を目指してアグレッシブに攻め込む横浜FMに対して臆することなく、タイトなマンマークを仕掛け続けた。決定的と評せるピンチもあったが、そのたびに体を張ったプレーを見せて回避。逆にサイド攻撃などから相手守備を脅かすシーンも作り出し、残留争いに身を置きながら積極性を押し出して、スタンドを沸かせていた。アウェイゲームだったことを考えれば、価値ある勝点1を手に入れた。
直近3試合の戦績は2勝1分。なかなか結果が出ず降格圏に近い位置にいたものの、一気に勝点を増やして良い流れを生み出している。夏場に重なった負傷者がおおよそ復帰しており、前節は興梠 慎三、キム ゴンヒ、福森 晃斗といった経験ある選手がベンチに控える構成となり、ここにきて戦力がグッと高まった印象がある。
一方、10月の北海道に乗り込む川崎Fの前節は敵地で柏と対戦して1-1のドロー。38分に小林 悠が決めて先制点を得たものの、63分に失点を許すと、その後は相手のタイトな守備とスピード感のある攻撃に手を焼いてしまう。それを押し返すべく活動量のある選手を投入したが、得点を奪うことができないままタイムアップとなった。首位・横浜FMとの勝点差が『5』であることを考えると、相手がどこであっても勝点3を取りたかった場面だった。翌日に試合を行った横浜FMが札幌と引き分けたため、勝点差は開かなかったが、残り5試合で逆転するためにはペースを上げなければならない。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、残留を果たすべく着実に勝点を積みたい札幌に対し、川崎Fは勝点5差をひっくり返さなければならない状況。実際の心理面はさておき、一般的に見て目標達成のためにどちらがより勝点3が必要かと言えば、後者である。タイスコアで推移した場合、川崎Fは勝負を仕掛ける時間帯をどこかで作らなければならず、そうなると札幌にとってはカウンターで脅かせるだけのスペースが生まれる 。
実際にどういった展開になるかは簡単には読み切れないが、双方の状況と照らし合わせながら戦況を先読みしていくと、非常に興味深く楽しめそうな一戦だと言えるはず。試合は16時キックオフ予定だ。
[ 文:斉藤 宏則 ]