横浜FMは公式戦4戦全敗だった8月から一転、9月以降は4勝2分と見事なカムバックを果たした。今季ホーム戦の戦績も強烈で、11勝3分。5月の第12節・名古屋戦(2○1)を最後に失点さえしておらず、7試合連続クリーンシート中。総得点63はリーグ最多、総失点30もリーグ最少と数字も好調を裏づける。
アウェイに乗り込んだ前節・名古屋戦も圧巻だった。自陣から長短のパスをつなぎ、自在の得点パターンで堅守を誇る名古屋を切り裂き、終わってみれば4発完勝。今季13回目のクリーンシートを記録し、「準備段階の中でどう戦っていくかを落とし込めた。勇敢な気持ちを持って後ろから組み立て、落ち着いてボールをつなぎ、相手ゴールに向かっていけた。支配できた試合だった」とケヴィン マスカット監督も納得の結果と内容だった。
そして、今節も多少の別メニュー組はいるものの、ベストメンバーを組める見通しだ。前節復帰した小池 龍太と西村 拓真も4日の練習ではフルメニューをこなし、さらに状態を上げている。一方、勝利すれば優勝という大目標に手が届く可能性があるとはいえ、今季を通して貫く泰然自若のスタンスは崩していない。主将・喜田 拓也は言う。
「シンプルにみんなと試合に勝ちたい。ただそれだけ。何も難しく考える必要はないし、怖じ気づく必要もない。マリノスファミリーみんなで作り出した状況を楽しみ、自分たちらしさを出しつつ、勝ちへの執着も出す」 一つひとつの勝利、一つひとつの勝点を積み上げた先にしか欲しいものが手に入らないことは皆が承知済み。そこが今季のトリコロールの強みだけに、愚直に今季19回目となる勝利を取りにいくのみだ。
対する直近4戦未勝利のG大阪は、厳しい状況に追い込まれている。残り3試合の相手は、今節の横浜FMを皮切りに、次節は残留争いのライバルである18位・磐田、そして最終節は敵地で難敵・鹿島との対戦が控えている。ただ、13位・京都までの勝点差はわずか『3』。1つの勝利で大きく順位が変動する可能性は高い。
スコアレスドローに終わった前節・柏戦では、右アキレス腱断裂のため長期離脱していたエース・宇佐美 貴史が復帰。GK東口 順昭がビッグセーブを連発し、引き分けに持ち込んだ。今節で勝点を得るには、9月以降の4試合はわずか1得点にとどまっているだけに、守護神の活躍が必須条件。その上で、チャンスで確実に一刺しできるかが最初の一歩となる。
[ 文:大林 洋平 ]

