名古屋は22日に行われた清水と磐田の対戦が引き分けで終わったため、16位との勝点差が『7』。残り2試合でJ1残留が確定した。直近5戦は4分1敗と苦しみ、今後も上位との対戦が控えていたため、ほっと胸をなでおろした状況だ。だが、プロのプライドとして残り2試合は全力で来季につながるような戦いをサポーターに見せたい。
昨季の名古屋は、JリーグYBCルヴァンカップを優勝するなど、厳しい日程の中で一定の結果を残した。それでも、守備に振り切った戦術ではリーグ制覇は難しいと監督交代に踏み切り、今季新たに就任した長谷川 健太監督は「50得点以上」を目標に攻撃的なサッカーを打ち出した。しかし、結果は目標に遠く及ばず、32試合を終えた時点で奪ったゴール数は『27』である。
これは名古屋史上最も少ないゴール数で、年間30試合だったシーズンの得点数にも及ばない。ちなみに過去最少はJ2に降格した2016年の38ゴール。50得点は厳しくても、あと2試合で11点なら届く可能性もなくはない。攻撃的なチームを目指す以上、果敢にそこにトライしてほしいが、もちろん勝利が大前提。いずれにせよ今季ここまで積み上げてきた「名古屋のサッカーはこれだ」というスタイルを、ホーム最終戦に駆けつけてくれるサポーターに見せたいところだ。
そこで注目したいのは、7月にFC東京から名古屋に復帰した永井 謙佑と、今季から10番を背負うマテウス カストロの2人のFWだ。マテウス カストロの技術と永井のスピードがうまくかみ合えば、それが相乗効果となってチャンスは増えるはず。名古屋の武器である両サイドのチャンスメーカーの力も合わせて、サポーターが喜ぶシーンを1つでも多く作りたい。
アウェイに乗り込むFC東京は、2連勝すれば3位の可能性がある。3位に入れば賞金6,000万円を獲得できるということからも、“絶対に負けられない”ではなく、“絶対に勝たなければならない”残り試合だ。
FC東京の直近5試合は3勝2敗とまずまずの成績。上位のC大阪と対戦した直近の第25節は、チャンスを作りながらもスコアレスで折り返した後半開始早々に先制。左サイドからのクロスを渡邊 凌磨が見事なトラップから流し込んだ。勢いに乗ったFC東京はその後も攻撃の姿勢を緩めず、渡邊が76分にボレーシュートを決めてこの日2点目を挙げると、その1分後にもヘディングシュートを決めてハットトリックを達成。勝利を確定的なものにすると、ルイス フェリッピにもゴールが生まれ、4-0で勝利した。
この結果、7位から5位に浮上し、上位争いに生き残った格好。この大きな勝利を次につなげるためにも、絶対に勝点3をつかみ取りたい。
そして今節はカタールW杯に臨む日本代表メンバー発表前最後の試合でもある。名古屋は相馬 勇紀が、FC東京は長友 佑都が9月に行われた最後の親善試合に招集されており、今回も選出される可能性が高い。その2人のプレーにも注目だ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
